しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「泣き声は聞こえない」 シーリア・フレムリン  

2009年03月04日 | 読書
「泣き声は聞こえない」 シーリア・フレムリン    創元推理文庫
 with No Crying     直良和美・訳

私立学校第4学級生、15歳のミランダ・フィールドはまだ恋に恋する少女。
空想のボーイフレンドとして憧れていたのは、第6学級のトレバー・マークス。
5月のダンスパーティーで、ミランダはトレバーと言葉を交わす機会が出来、そのまま2人で戸外へ出る。
その時すでにミランダはもう恋はしていないと感じたが、よく分からないままトレバーのペースでことは進み、ミランダは妊娠する。
両親は理解をする様子を見せながら、中絶をすすめミランダはそれに逆らえなかった。
しかし3日後、ミランダはお腹にバスタオルを巻き、マタニティードレスを着て家を抜け出す。



サスペンスという事だが、あまりその部分は強くない。
犯罪に係わる事件が起きるのだが、それほど深くならずにあっさり解決する感じ。
事件がメインではなく、ミランダや登場人物の心情が詳しく書かれているので、そちらの方が気になるが、ミランダが子ども過ぎる感じが落ち着かない。
事件に深く係わる人物の心情があまり書かれていないのが、ちょっと手抜かりな感じがする。
少女の妊娠、中絶が問題になっている訳でもないが、その心情はミランダではなく同じ体験をしたアイリスが伝えてくれる。
その気持ちと比べると、ミランダは15歳といえ幼過ぎる。
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