しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「震える牛」 相場英雄 

2012年09月25日 | 読書
「震える牛」   相場英雄         小学館

警視庁捜査一課継続捜査班は迷宮入り濃厚な未解決案件を扱う。
田川警部補は上司の宮田から、2年前に起きた『中野駅前 居酒屋強盗殺人事件』の捜査を任される。
全国チェーンの居酒屋「倉田や」で外国人らしき男がレジの金を奪い、近くの席の客2人を刃物で殺害した事件。
被害者は獣医師の赤間裕也と、産廃処理業者の西野守で2人の接点はない。
しかし、店での聞き込みで、2人の意外な共通点が見つかる。
また、犯人の逃走路も明らかになるが、最後は女が運転するベンツで逃走したことが分かる。
一方、インターネットメディアの女性記者、鶴田は、大規模ショッピングセンターを持つオックスマートの販売戦略のカラクリを暴こうとしていた。
そんな鶴田に、あるタレ込み情報が入る。ミートステーションを調べろと。







何故、この殺人事件がおこったのか。
あまり細かいことは分からないが、大元の理由は牛肉が係っていると、本のタイトルから分かってしまう。
それを捜査している、田川がどう探って行くか、いつ鶴田と出会うのか。
少々、もどかしい気持ちもするが、実際に真相を知るとは、こういう流れかとも思わせる。
ミートステーションのことなど、社会問題は実際に合ったことをモチーフにしている。
実際はもっとすごいことをしているのかも知れないが。
ただ、登場人物の、キャラクターと行動がちぐはぐに感じるところも。
1番不可解なのは、御曹司の信友。
いくら親が怖いとはいえ、あのような行動を起こしてしまうものだろうか。
今まで生きて来た中で、そんな要素もないのだから上手く行くとも思えないし。
田川の上司の宮田も、そんなあからさまに、と。
まるで、何があったか教えているようなもの。教えたかったのかな。

世の中、正直に生きるのは難しい。
それでも、正直でいようとする人はいる。
そんな物語。

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