しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「七年目の脅迫状」 岡嶋二人  

2006年06月30日 | 読書
中央競馬会に脅迫状が届いた。「10月2日、中山第10レースの1番の馬を勝たせよ。この要求を受け入れなかった場合には~」始めの脅迫状は冗談だと思われ破棄された。
2日後に2通目が届く。「要求はどうやら無視されたらしい。やむを得ず、予告を実行する~」
それは、馬に馬伝染性貧血のウィルスを接種する事だった。治療法のない伝染病で、患馬は殺され焼却する。
北海道・日高富多見町にある殿谷牧場のラストコールが最初の犠牲になる。
その後、犯人は、レースを指定し、受け入れられなかった時は、ウィルスを接種した馬を知らせて来る。
2番目は同じ富多見町の室下牧場の「秋風ノ参」。
中央競馬会・保安課員の八坂心太郎は犯人を突き止める為、富多見町に向かう。
富多見町では7年前にも、伝貧は発生していて、その時は獣医が故意に伝貧を移したと噂されていた。


タイトルからして、7年前の事件がからんでいるのはわかるが、それから先は進まない。
かなり、深い恨みや秘密がある事はわかり、話に引き込まれる。
最後まで、意外な動機と、意外な犯人だった。絡み合ったストーリーも驚かされた。
しかし、馬が犠牲になるのは、小説でも辛い気持ちになる。
馬の伝染性貧血という病気を知ったのは、三原順さんの「はみだしっ子・裏切り者」だった。
そう、この漫画があったから、競馬にも興味を持ったような気がする。
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