しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「悪魔の待ち伏せ」 マーガレット・マロン 

2010年12月19日 | 読書
「悪魔の待ち伏せ」 マーガレット・マロン    ハヤカワ ミステリアス・ブレス文庫128
  UP JUMPS THE DEVIL         高瀬素子・訳

アメリカ、ノース・カロライナ州コルトン郡の判事、デボラ・ノット。
10月の初め、デボラの生家があるコットン・グローブで射殺事件が起こる。
地所での狩猟トラブルで殺されたのは地主のダラス・スタンシル。
ダラスの父、ジャスパーとデボラの父ケジーは友人で、デボラとも知り合いだった。
お悔やみに行ったデボラは、この事件にしっくりしないものを感じる。
やがてそれは、義理の息子の犯行と分かるが、その影には土地を巡る問題が見え隠れする。
静かなコットン・グローブに開発のため土地買収が進んでいた。
そんな時、デボラの兄アダムが突然帰って来る。
そして土地買収業者のディック・サタリーと会っていた。

デボラ・ノット、シリーズ第4弾。



土地は財産。
それが原因で起こる殺人が、波紋を広げるように新たな殺人を呼び込んでいく。
デボラ、シリーズを読むのは2作目だが、今回もひとつ始まると殺人が連鎖のように起こる。
事件もあるが、この地域や住む人達の様子や心情が細かく書かれているのが、面白い。
都会とは違う生活。
都会と地方とこれだけ違う国、アメリカは広いと感じる。
自然の中で暮すのは、それなりに素敵と思えるが、住んでいると都会の便利さに惹かれるのも分かる。
そして、デボラには兄が11人いる。
それぞれ個性はあるのだが、親戚関係などで、読んでいて分からなくなってしまうことも。
振り返り、これは誰だったか、確かめることが多くなる。
それでも、わりとスムーズの読み進められる。
今回は、デボラの過去も分かる物語だが、シリーズ物だとこういう話は必ずある。
そして、父親のケジーのこと、デボラとの関係もよく分かる。
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