しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ネバーランド」 恩田陸 

2007年08月25日 | 読書
ど田舎の伝統ある男子校の一角を占める松籟館(しょうらいかん)。
冬休みを迎え帰省する級友を菱川美国(よしくに)は踊り場の窓から見送っていた。
残るのは、美国と篠原寛司と依田光浩の3人。
3人で食事をしていた時に、通学組だが一人暮らしをしている瀬戸統がやってくる。
統が「懺悔をしたい」と、白い服の女に追いかけられる幻覚の話をしたことがきっかけに、それぞれが過去のことを話だす。


思春期の4人の少年、それぞれドラマを持っている。
主役は自分の感情をどう表現していいのか判らない純粋な、そして傷ついた心。
ネバーランド、大人にならない不思議な国の住人。
そんな少年の話は、自分にはちょっと過ぎてしまった物語。
なんとなく、ふーん、そうなのか、で終わってしまう。
「夜のピクニック」と同じで、もっと若いうちに読みたい物語かも知れない。
若いうちに読めば、もっと年を取ってから読み返してもその時の気持ちに戻れて、違った感情が出てくる気がする。
あとがきに「トーマの心臓」の予定だった、というのがある。しかし4人の性格から違った雰囲気になってしまったと。
「トーマの心臓」も少年の物語だ。自分はこれは若い時に読んだので、今でもどっぷりと浸れてしまうから、やはり読む時期ってあると思う。
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