うさぎのひとり言

唐突な思いつきで、脈絡なく不定期に書いてます。

名前の由来

2007-07-16 | Weblog

自分の名前には、子供の頃から苦労した。というか、ずっと好きになれなかった。
ゴダイゴの歌う『ビューティフル・ネーム』が大ヒットしたときも、幼心にも共感できなかった。
それは、あまりにも誤読されるからだ。新年度で担任が変わるたび、誤読される。いつもは苗字で呼称していた小5,6年時の担任は、何の気の迷いか年に数度名前を呼んで出席を取ったり、答案用紙を返したりするのだが、そのたびに誤読された。本当に不愉快だった。
ただの誤読ではない。私の名前は誤読すると姉の名前になる。姉に比べて不出来な妹は、姉の名前で呼ばれるたびに、自分が否定されるように感じてしまう。被害妄想といわれればそれまでだが、自分の名前を名乗ることがとても嫌だった。
高校の同級生のわかちゃんが、『いい名前だね。名前で呼んでいい?』と言ってくれて、私のコンプレックスは解消した。

やがて仕事をするようになると、時々資料の送付を頼むこととかがあって、電話口で氏名の表記を説明する。だが、色々と食い違いがあるものだ。
『エ』が、絵だったり、枝だったり、江だったりする。
たどり着いた説明の文言が、『ふるさとの里に、恵比寿の恵です』。
そしたらある日、『郷恵』と書かれた郵便物を受け取った。
それで、『サトイモの里に、恵比寿の恵』に変更を余儀なくされた。(別に強制されていないけど)
ある日、その時はもう結婚していたけど、『里寿』と書かれた郵便物が届いたのだ。
「どうして恵比寿の恵が“寿”(す)になっちゃうの!?」と、いぶかっていると、「これいいねぇ、さとことぶきって読むのかな?」と夫が一言。

たぶん、慈音さんの装具の資料か何かを送ってもらったのだと思うけど、どこのどなたが間違えてくれたのかは記憶から消えてしまったが、とても愛着を持っている。

ちなみに、勤務先の物知りな社長が教えてくれたのだが、日本語における熟語の読みは、音音読みが通例で、私の名前のように、訓音読みというのは珍しいのだそうだ。
そして、どうしてそういうややこしい名前を命名したのかといえば、母親が懐妊中に読んだ本に出ていた登場人物の名前が「サトエ」で、とても気に入っていたので、『女の子だけど、名前どうする?』と聞いた父親に、その名前を伝えたそうだ。市役所に行った父親は、出生届を出す段になって、漢字でどう書こうか考えたそうだ。父親として、ものすごい妙案に思えたらしいが、お姉ちゃんの名前の偏を取ったら「サトエ」になるじゃないかとひらめいたんだ、と胸を張って教えてくれた。
そこまで聞いたら、その母親の気に入った本を読んでみたいと思うではないか。その本では、「サトエ」がどんな漢字表記していたのかも知りたいと思う。
母親の答えは簡単明瞭。『覚えてないよぉ~』。
著者名も、表題も、両方ともね。

慈音さん、見参!

2007-07-16 | Weblog

ほとんどの時間を自宅で過ごしている人間がブログをはじめて書くことといえば、テレビで見かけた世間の動向とか、はまり込んで読んだ本の感想とかを除けば、家族のこととなる。
なかでもやっぱり子供のことが多くなりそうなのは、すでに分かっているので、本人の許可を得るために聞いてみた。
「突然だけど、私もブログとやらを始めたんだけど、慈音くんのことを書く場合に名前をどうすればいい? ちなみに私はニックネームなんだけど。慈音くんもニックネームにする?」
(いやいや)・・・左足を横に動かし否定。
「慈音でいいの?」
(さん)・・・足で3を示す。

そんなわけで、私のブログには、障害者手帳1級1種を持つ脳性マヒ アテトーゼ型の息子は、【慈音さん】で登場することと相なった。