山古志の闘牛

2008-05-04 17:51:00 | 旅行

連休に新潟県の南魚沼へ行った、「魚沼こしひかり」の産地である。
4日に旧山古志村(現、長岡市)で闘牛(牛の角突き)が開催されるとの情報を得た。「居ても立ってもいられない・・・」。急遽、見物に出かけることにした。山古志は、2004年10月の新潟中越地震で壊滅的に破壊された村である。当時、地震で家族同様の牛が山間に取り残されたり、ヘリコプターで救出された映像も見た。

先ずは、行く途中の光景である。魚野川と八海山である。残雪が心地よい。
南魚沼市の六日町あたりからの展望。


山古志の辺りの山々には、現在も地震の爪痕が生々しいが、道路は整備され、民家も殆ど全部が新築であり、復旧は確実に進んでいることを感じた。早期の全面復旧を祈るのみである。


闘牛場へは幟旗が出迎えてくれる、中々の風情である。急な坂道を7分程度歩くと闘牛場がある。なんとなくざわついた雰囲気だ。


まもなく、セレモニーが始まった。懐かしいお顔も見える。写真の方は、旧山古志村の村長さん(現在は国会議員さん)、このお顔は地震報道で何度となく拝見した。(地元の方々の声援が凄かった・・・)


いよいよ、角突きが始まった。凄い迫力である。砂塵を上げて戦う姿は感動物である。10番程、取り組み(?)を見ながら、撮影した。中には、当日のあまりの暑さで闘争心を失って退場した牛もいた。






ちょっとお勉強したメモ
■現在も「闘牛」を開催しているところ(全国で6県)
1.沖縄県うるま市
2.鹿児島県 徳之島町
3.愛媛県 宇和島市
4.島根県 隠岐の島町
5.岩手県 山形村
6.新潟県 小千谷市 長岡市(山古志)

■山古志の闘牛の特徴
ほとんどの牛突きは、制限時間を無制限として、徹底的に闘わせて勝敗を決める。
ただし、新潟の「牛の角突き」だけは、勝負づけをしない。両牛が全力を出しきったところで、あるいは、長引いて両牛の動きが止まったところで必ず引き分けさせる。その理由は、牛の角突きが神事として位 置づけられ、勝ち負けよりも鎮守への奉納としての意味があったことが大きいようだ。こうした歴史を背景にもつことから、国の重要無形文化財の指定を受けている唯一の牛突きでもある。

今回のイベントは地震後初めての開催だそうである。闘牛の声援の他に「山古志頑張れ」といった、地震災害復旧の声援も飛ぶ。暖かい光景である。

あぁ、今日も、いい日だった。

【追加ログ】2008/05/12
この闘牛の写真(一番下)のを、NHKのBSデジフォトまつりに応募したら番組で紹介された。NHKのホームページにも紹介された。(記念にログの追加)