デジカメのラチチュード

2008-05-12 20:25:40 | カメラ

 今日は、五月半ばだというのに、セーターを着込むような気温だ。一日暇だったので、我がデジカメ君の実力評価のテストをしたりして、いじりまわして見ようと思いついた。評価したかったのは、①どの位のラチチュードなのか ②「デジカメは、露出アンダーには強いが、オーバーには弱い」と言われているが本当か? ③リバーサルフィルムと比べたとき、どんな違いがあるのか   といった点を体感して見たかったためである。テストの方法は、いくつか考えたが、やっぱり、いつもの、標準反射板(18%グレーボード」を使うのが良さそうなので、またこれにお世話になることにした。
18%グレーボードをファインダー一杯に写して、カメラの露出を変化させれば①の目的は達成される。 限界のところのファイルで画像処理ソフトで露光状態を変化させてみれば、②の評価は出来る。
さあ、やってみよう。今日は曇り空で光源(太陽)の明るさがあまり変化しないのもいい。

上のチャートは、左から、標準露出に対して
-3.0EV -2.5EV -2.0EV -1.5EV -1.0EV -0.5EV ±0 (標準露出)
+0.5EV +1.0EV +1.5EV +2.0EV +2.5EV +3.0EV の順で並べてある。

-3.0EV NG 見かけ上は、完全に黒つぶれ
-2.5EV ほぼOK、シャドー側の質感の限界か
-2.0EV OK
-1.5EV OK
-1.0EV OK
-0.5EV OK
±0 EV (標準露出)
+0.5EV OK
+1.0EV OK
+1.5EV OK
+2.0EV OK
+2.5EV ほぼOK、ハイライト側の質感の限界か?
+3.0EV NG、見かけ上は、完全な白飛び
さて、これで何が言えるかである。上の撮影したチャートでみる限り、+側で2.5EV、¢、で2.5EVが質感の限界(ラチチュードは5EV程度)。これで見る限りリバーサルフィルムのラチチュードと大体似たような範囲だということは理解できた。(平均的な風景のダイナミックレンジは、7EV以上と言われているので、ハイライトかシャドーか、どちらかを犠牲にしなければならないのは、リバーサルと同じ) これが確認できただけでも大成功である。スャbト露出計を使って、「ハイライト基準」と「シャドー基準」がそのまま使えそうだからである。

テーマ②は、デジカメは、「本当にアンダー側に強いのか?」である。
+3.0EV と ?.0EV のJPG画像に、「上のテストで見えない画像が残っているか?」である。これは、画像ソフトの力を借りないといけない。愛用の「SylkyPix」で評価してみた。結果は、マイナス側(黒つぶれ側)・・・何と質感ある画像が浮かびあがってきた。プラス側(白飛び側)・・・白飛びのまま(隠れた画像なし)
このことは、カメラの説明にも書いてあったが、その通りであった。やっぱりアンダー側に強いようである。この経験は、露出を決定する際、大きな情報である。(いざ、というときは、段階露出、または、マイナス側に補正しておけば、よいということである) リバーサルフィルムとは、逆な特性だということは記憶しておきたい。

上の左側は、-3EV 右側は、+3EV
-3EVのファイルには、質感のある画像が残っているが右側の+3EVのものには何も残っていない。(画像処理ソフトで確認すると良い)

まあ、こんなことは、最近のカメラでは「画像のヒストグラム」が見えるので、「どうでもいいんじゃない~」とも言われそうだが、今回は「本質理解」で自己満足としよう。(自分なりのチャートも出来たことだし・・・)

あぁ、今日もいい日だった。

【忘れないために】
一昨日(3/10)、NHKのデジカメまつりがあって、投稿した内の2点が紹介された。写真仲間からもうれしいメールもいただいた。(皆さんありがとう) 年を取っても写真は続けたいと感じた良い刺激だった。審査の方々のコメントも参考になった。どうも「花」の単品などはあまり紹介されないないようだ。やっぱりストーリー性かな?