雨がとうとう降ってきましたね~
明日の予報も春の嵐
?!なんで桜が咲いたらいつも雨が降るのでしょう、、、
さて今日は、頑張る女性醸造家を紹介しましょう
スペイン・ペネデス(カタルーニャ州)のワイナリー
「パレス・バレタ」です。
ここ数年、無農薬栽培を行う生産者が増えてきて
注目を集めていますが、このワイナリーは1790年の
創業以来200年以上にわたって完全無農薬栽培による
カヴァ(スパークリングワイン)造りをしている
オーガニック・カヴァの大御所です。一貫した家族経営で、現在は30代半ばのジョアンを
ジョゼップ兄弟が中心となり、壮健な父と祖父と共に家族3代で運営しています。
そこに嫁いだのがマルタとマリア・エレーナさん。
こんな素晴らしいワイナリーに嫁ぐのは大変やろうな~・・・と思ってたら・・・・
なんと醸造を担当しているのは、この奥様たちだそう!
2人とも醸造大学を卒業後、ヨーロッパ各国やアメリカ、オーストラリアで
醸造の修行を積んだ実力派。スペインではまだ珍しい、バリバリの女性醸造家で
ビックリ。
大切に受け継がれた無農薬畑と、清潔極まる近代的醸造設備、
そして女性醸造家ゆえの研ぎ澄まされた感性がワインにも出ています。
今までカヴァは取り扱ったことはあるのですが、今回はワインが入荷。
ラベルのイニシャルがとても特徴的ですね。オーガニックの象徴である、てんとう虫マークも
ついています。

★(白)ブラン・デ・パックス’09 ¥1785
パレリャーダ47%、チャレッロ30.5%、マカベオ22.5%
この地方ではとても珍しい、樹齢35~40年の古木、すべて無農薬栽培です。ステンレスタンクのみで醸造。
ワイナリー曰く「カヴァ・ブレンドの白ワインは当地でもかなり珍しい
のですが、なかでもパレリャーダが主体のブレンドは、
栽培が難しい。当社のパレリャーダは、標高750mというペネデス地
方で最も標高の高い石灰質の畑(「ラ・クレウ・デル・スバル」)で栽
培しており、この品種の持つフローラルな香りが非常に印象的な形で表現されます。
また、収穫も果実が完熟する10月を待って行っており、果実の甘みがより凝縮した
ワインになるようにデザインされております」。
柑橘系のフルーティーな香りで、すっきりしたイタリアワインのようです。

★(白)ハニー・ムーン’09 ¥1890
パレリャーダ100% ステンレスタンクのみで醸造
平均樹齢45~50年の古木、すべて無農薬栽培。
名前の通り、「恋する二人の甘い気持ちをイメージ」した、
優しい甘さのほのかな半甘口白ワインです。
「パレリャーダ100%のワインは、栽培が難しいこともあってほとんど
存在しません。当社のパレリャーダは、標高750mというペネデス地
方で最も標高の高い石灰質の畑(「ラ・クレウ・デル・スバル」)で栽培しています。
標高250mの他の区画に比べて、夏場の朝夕は5度近く気温が低くなります。
この温度差が重要で、1度違うだけでも収穫時期が1週間以上違ってきます。
また標高700m以上では、夏場の午後、地中海から冷涼な潮風が吹き上がってきます。
そのため、生い茂る葉の間にも風が吹き込んで果実を冷やし、健康な状態に保ってくれま
す。収穫の時期は10月第1週で、この地区にしては非常に遅いのが特徴です。」
ほんのりした甘さが春っぽくて、たまにはいいんじゃないでしょうか?

★マス・ペティット・ペネデス’07 ¥1785
カベルネ・ソーヴィニヨン79%、ガルナッチャ21%
平均樹齢はカベルネが30年でガルナッチャが25年と、
この地域ではかなり古め。
2~4回使用のフレンチオークで7ヶ月間熟成したクリアンサ。
「アルコール度数は13.5度で、温暖化の影響でアルコール度が上
がりつつある現在、ペネデス産赤ワインで13.5度はかなり珍しくなっ
てきています。カベルネ・ソーヴィニヨンは、濃すぎず、口当たりの柔らかいスタイルを目指し
ています。ガルナッチャは伝統的に栽培されてきた品種であることもあって、当社がもっとも
情熱を注いでいる品種のひとつです。この品種からは、ふくよかなアロマが得られます」←ワイナリーコメント
とてもバランスがよく、濃すぎず、でもしっかりした味わい、素直に美味しく飲めるワイン。


余談ですが
シャルドネ100%で造るこのワイナリーの最高キュヴェ「クヴェ・デ・カロル」は、
スペイン国王フアン・カルロス一世の妻ソフィア王妃が愛飲しており、
マドリードの多数の高級レストランで決まって注文しているそうです。