古来より「英雄難過美人関」(英雄も美人の席は越えられない)というが、この中年男性も現代版「美人の関」を越えることができず、危うく命を落とすところだった。
この男性は通路側の座席に座っていた美女にカッコつけたいがために、この中年男性は黒龍江省ハルビンから福建省福州までの出張の途中、頑張って水分を摂らず、トイレにも行かず、立ち上がることもしなかった。結果、飛行機を下りてすぐに倒れ、病院に救急搬送された。診断の結果、「エコノミークラス症候群」だったという。運良くすぐに救急救命が行われ、現在、命の危険からは脱している。
カッコつけるために6時間座りっぱなし
昨日、すでに意識がハッキリした劉さんはまだ弱々しかった。
劉さんは今年40数歳になるハルピン人で、福州で行われる会議のため会社から派遣されたという。一昨日の正午、彼はハルピンから福州までの飛行機に搭乗し、フライト時間は全約5時間あまりだった。
フライトの過程を思い出し、劉さんは恥ずかしそうに笑った。劉さんはエコノミークラスの窓側の席に座り、隣の通路側の席に優雅な美女が座っていた。「私たちは同じ地方の出身で、一緒の席になり、話がはずんだ」という。劉さんは、少々太り気味で、立ち上がって美女の目の前を通ると座席が狭く、出入りしにくく、無理やり通るのは格好悪い、しかし、美女に席を立たせて座席を出るのはメンツが立たない…躊躇しているうちにとうとう口にすることが出来なかった。
トイレに行くのが心配で、劉さんは水も飲まず、フライト中座席から動かなかった。
福州長楽空港に到着し、劉さんは立ち上がり荷物を持った直後、何となく体に違和感を覚えたが、無理して飛行機を下りた後、すぐに意識を失ってしまった。
医師のアドバイス:多く動く、水をたくさん飲む
意識を失った劉さんは、福建省救急センターに搬送された。
省救急センターの内科の専門医によると、「エコノミークラス症候群」は「深部静脈血栓」の俗称で、これは飛行機のエコノミークラスの乗客が長い時間狭い座席で身動きが取れず、両下肢の静脈の血液が滞り固まって血栓ができ、飛行機を下り活動後に血栓が剥がれ、血流に乗って右心室から肺動脈に達し、肺動脈を塞ぐ「肺塞栓」を引き起こすことを指しているという。
「エコノミークラス症候群」は珍しいものではなく、また、飛行機のエコノミークラス特有のものでもない。実際には飛行機、汽車、バス、オフィスでさえも長時間座って動かないでいることで「肺塞栓」が発生する可能性がある。
専門医は血液がドロドロしている人はさらに「肺塞栓」になりやすく、もし、水を飲まずに血液が濃縮されれば、リスクはさらに大きくなる。血栓が剥がれた後、肺動脈を塞げば、命に関わる危険があるので、気をつけて欲しいと話している。
また、長時間、クルマや飛行機に乗る場合は、出来るだけ手足を動かし、血液の流れを良くすること、多く水分を摂ることで、発病のリスクを減らすことができる。
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