佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

放射線科医の日常や、診療紹介、推薦図書などをご紹介します。問い合わせ先等、詳しくはカテゴリー「はじめに」をご覧下さい。

X線発見のころ

2008年08月28日 06時56分45秒 | オンタイム
 先日の認定医試験のから派生の話題です。
 
 問題13.レントゲン博士(Oウムラウトが出ない…)がエックス線を発見したのはどれか。

 a. 1695年
 b. 1795年
 c. 1845年
 d. 1895年
 e. 1945年

 解答 d

 なのですが、はて、その頃はいったいどんな事があったのだろう?と思って奥さんに調べて貰いました。ぱっと目についただけで

・放射線物理学関係では、
 翌年1896年A.H.ベクレルが自然放射線を発見。そして、1898年にキュリー夫妻(マリー&ピエール)がボロニウムとラジウムを発見しています。
 ちなみに、X線発見の10年後、すなわち1905年がいわゆる「奇跡の年」で、A.アインシュタインが「光電効果」「特殊相対性理論」「Brown運動」を発表した年です。

・社会情勢としては
 まず、下関条約(日清戦争講和条約)が締結されています。その後、三国干渉を受けて遼東半島を清に返還。
 
 個人的には、銀座に煉瓦亭オープンというのがヒットニュースです
 あとは、ベーブ・ルース誕生とか、博報堂設立とか。夏目漱石が愛媛県尋常中学校に赴任しています。また、文学関係では、アレクサンドル・デュマが亡くなったのもこの年のようです。

 なんとなく、身近に感じるようになりましたか?
 縦断的にだけでなく、横断的に歴史を振り返るのも楽しいものですね。

 参考にさせていただいたサイトは
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/1895.html
http://d.hatena.ne.jp/keyword/1895%C7%AF
http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0220b/contents/human.html
 そして、以前もご紹介した
 井田屋文夫 「物理」を楽しむ本 力学の基礎から電磁気学・量子力学まで PHP文庫 2007年
 です。

 ところで、この問題の次に紹介した問題16.のいくつかはやっぱり難しくて、簡単には調べることが出来ません。また、ネタを見つけたら書いてみます(情報求ム!)。