花のお山の焼物屋

座主窯押しかけ女房山里暮らし

焼物屋ですから・・・

2011年04月16日 | 展示会

夫にゴールデンウイークの自宅展示会どうするの?と聞かれハッとしました。

もう4月も半ば!!早くDMも作らなければなりません。

 

 

焼物屋仲間では今回の地震で窯が全壊したり焼物が壊れたりと言う人もたくさんいます。

それでもおたがいを気遣い電話をくれたりコメントをくれたり・・・・

YUKAちゃんもコメント有難うね!!石巻の方は大変だったのにね!!

 

 

いつもは自宅展示会の為に4月末は窯焚きですが今回は延期になりました。まだ窯の修理が必要です。

でも3月11日の地震の1週間前に窯出しをしたものがあります。

出したばかりですが半分は壊れました。

でも震度7に耐えた焼物もあります??

皆さんのところでもたくさんの焼物が壊れてしまったと聞いています。

ゴールデンウイークの自宅展示会は生き残った焼物を全て30%OFFでお渡しします。

我家は焼物屋ですからまたどんどん作ります。

夫は毎日作っています。

ゴールデンウイークっていう気分にもなかなかなれないところですが気分転換にお出かけください!

 

              座主窯   春展

 5月1日(日)~5日(木) 10:00~17:00


故郷石巻へ

2011年04月09日 | 山里の暮らし

5日に夫と2人灯油とガソリンが手に入ったので石巻の友人のところに届けに行ってきました。

友人達は店や自宅が津波に襲われました。友達のところに避難している友人家族は別な家を自分達でなおして住むため毎日慣れぬ大工仕事をしています。

大工さんを頼んでも人がいなくていつになるかわからないそうです。もはや1ヶ月いつまでも友人宅に避難しているのは大変なのでしょう。

美容院を津波で襲われた友人は毎日歩いて店の片付けをし命の次に大切な鋏を見つけ出してきました。(砂漠でピアスを探すようなものだったとのこと)

丁寧に磨き上げた鋏を眺めながら出張でもいいからお客さんの髪を切りたい・・・!と語ってくれたのでほっとしました。

帰る途中偶然石巻のお客様の姿を見つけ声を掛けると「家見てって~」と言われ津波の被害に遭った家を見せてもらいました。

代々お医者様のそこは以前抹茶茶碗をお届けした時お邪魔して夫が大変気に入っていた建築で夫いわく「文化財!!」と呼べるようなすばらしい古い日本家屋です。床上までヘドロがあがりほこりにまみれていましたが柱も梁も損傷無く家そのものは大丈夫なのでこのままリフォームして住むつもりよ!と言われ嬉しくなりました。

夫が感激していた東東洋が気ままに描いた板戸も被害無く残っていました。

石巻には古い建築がたくさんありました。私がいた頃は小説にも出てくる古い「待合」や割烹など今残っていたら大変価値のあるものがたくさんあった町です。正直漫画より人が呼べたのにと今も思っています。

今回も観慶丸などは無事なようですが大分ダメージは大きいようです。

友人は昭和初期に立てられた古い建物を頑張って維持し牛肉料理店を営んでいたのですが店の前にあった蔵が店先に倒れこんできていまだに中に入れないそうです。もし店が生かせたとしてもこれまでのような仕事ができるかどうかは大きな問題です。

美容師の友人も料理店の友人も店は無くしましたがその技術までは流されていません。そして予想以上に前向きで少づつ前に進んでいました。

「なにかイベントやるとき何処でも行ってなんでもやるから声掛けて!!」という声が耳に残っています。ちょうど1年前に石巻でコラボレーションしていたんです。

これから私達にできること小さいながらも少しづつ長く続けいって一緒に頑張りたいと思っています。

 


またもや!!

2011年04月09日 | 山里の暮らし

7日夜お風呂から上がりドライヤーで髪を乾かし終えたとたん扶養家族たちが一斉にコタツから飛び出し2階へ駆け上がる

ドーン!!と大きなたて揺れそして激しい横揺れ

ベットに入り寝入りばなだった夫が起きて来ない

寝室の扉をパーンあけたとたん飛び出してきた

今回も外に出て様子を見る・・・何故か玄関の扉を必死で手で押さえる私

家が倒れないように支えていたのか???バカです!

夫はTシャツとパンツ姿で「窯ア~!窯ア~!!」と叫んでいる。

窯が崩れないよう窯に頑張れと声を掛けていたのでしょうか??

本当に人の力なんて小さい!!何度地震がきても何もできない。

でも今回も窯は持ちこたえ・・・我家もまだ建っております。願いは通じました。

地震と同時に停電。玄関を押さえながら見た雷のような光は電線がスパークしていたものだと後で知りました。

また停電!!そして断水!!津波の事も心配でした。

その後ジジとババのところに駆けつけると2人でテーブルの下にもぐりこんでいたとのこと。

怪我はありませんでした。

本日の夜中電気・水道が復旧しました

今日落ち着いてから被害を点検すると今回は床においていた商品が大分やられました。たて揺れだったので飛び上がって割れたのでしょう。

5月のG・Wの自宅展示会で今回の地震で壊れちゃったと言う皆さんに少しでも安くお渡ししようかと考えていた矢先でした。

明日点検してもう割れることのないよう生き残ったものはしっかり保管します!!

 

 


リハビリ??

2011年04月04日 | 扶養家族

地震の翌日から11日間放浪していたルナ

放浪といっても実際は我家から半径50メートルの森の中に潜んでいました。去勢をしているのでやはり遠くには行けないのですね。

猫探偵の言うとおり10日目で姿を現しました。ニャアニャアと鳴きながら10メートル近くまで来るのですがそこから近づく事ができません。

家にいたときに揺れたので家そのものに恐怖感を持ったのでしょう。

11日目の夕食前また泣き声が聞こえたので言って呼んでみましたが前日と同じ状況

無理をしないでまた夕食後呼びに行きました。その時海もついてきて側にいたお陰で私の手元まで近づいてきたのでキャッチ!!

どんなに暴れてももう離さないとギュッと抱きしめると抵抗どころか力が抜けたように私の腕に寄りかかっていました。11日ぶりに抱いた体の軽さに驚き涙が止まりませんでした。

帰ってきてから10日以上も経ちますがいまだ余震が続く中やはり家にいるのが怖いらしく朝ごはんを食べるとどんなに寒くてもその森に行くと鳴き続けます。

外に出すのは不安なのですが今はルナの一番安心するところに行かせるのが心落ち着かせる事だと思いそうさせます。

夕方呼びに行くと必ず返事をしながら帰ってくるので余震がおさまってくるまでこんな形でリハビリしていこうと考えています。

 

毎晩このように寝ていたルナです。11日間どんな風に過ごしていたのでしょう。

今も夜だけは私のベットで寝る様になりました。

猫友の皆さん本当に御心配掛けました。

 

 


ありがとうございました!!

2011年04月01日 | 山里の暮らし

それぞれ被害に遭われている中こちらのことまでしんぱいしていただきたくさんのコメントをありがとうございました。

ライフラインが戻りほぼ通常の生活が戻っってきた花山ですがまだガソリン不足は続いています。

そんななか貴重なガソリンを使い転勤や退職などの記念品を買いに来てくださる方がいます。

未曾有の災害に見舞われた東北の中で被害の少ない地域とはいえこれからの経済状態の混乱は目に見えています。皆食べていくだけでもどうなるのやら・・・という現実の中我家のような仕事は真っ先に売上げがなくなっていくのは当たり前

夫も「窯元がダメなら蔵元に拾ってもらえないかな~」「綿屋さんに頼み込む??」なんて明るく冗談言ってますが案外本気のところもあったりします。(でも何故酒蔵なんだ??)

生活が落ち着くにつれそんな先のことを考え不安な気持ちになり始めていたところ

「地震の後の大変な時で申し訳ないのですが何か記念品を買いたいのですがおじゃましていいですか??」いう電話

「ええ!?でも焼物でいいんですか?」

「はい!きっともらう人達もいろいろ割れたものもあるでしょうから記念品は焼物にしました。それにお宅のはなんかホッとするからね・・・」

本当にうれしい言葉でした。

自分で買う事はちょっと贅沢でなかなかこんな時は買えないけれど記念品であげるなら使えて心休まる焼物がいいです。という気持ちで選んでくれました。

そういいながらも選びに来たはずの人達も「うわ~なんだか癒される~この色!!」と夢中になって結局自分の使うものも購入して行きました。

なにもお構いできない我家です。

でもここからの景色は地震以前と何も変りません。

みんな心の中に多かれ少なかれ傷を持ちそれでも前に進もうと頑張っているけど不安がいっぱい。私達も同じ・・・

そんな時ここで少しでもホッとして笑顔で帰っていくお客様

その姿をみて私も元気になれました。

ありがとうございました!!

 こんな姿にホッとします。