みちくさ便り

日常の出来事や特別な事、思いついたり感じた事などをジャンルを問わずに書き込んでいきます。

燕岳(つばくろだけ)

2006年08月16日 | 山遊び

 連日の茹だるような暑さにたまりかねて、涼を求めて「地元の山」燕岳へ急遽ピストンした。

 引越し後、毎日藪用等で何処にもいけなかったが、お盆休みも後半になって、急遽思いついたように燕岳へ向かう。自宅から登山口の第一駐車場まで、道程にして、ナント19Kmである。正に「地元」なのだ!!

 朝の4時頃真っ暗な駐車場についたが、お盆休みのせいか、ほぼ満車状態で、路肩に違法駐車の車も相当数ある。

 売店横のポストに山行計画書を投入すると、それを見ていた御夫婦が「私達も出しましょうか?」と言っている・・・義務ではないけど、自分の行動を見直すためにも、山行計画書を事前に準備しましょう・・・

 少し明るくなってきたので、涼しいうちにと合戦尾根に取り付く、笹や唐松の急な尾根をジグザグと登るが、良く整備されていて歩き易い。第一ベンチ、第二ベンチ、富士見ベンチと、樹林帯で見晴らしの利かない登りは、ただ黙々と歩くしかない。久しぶりの山行なので、歩行ペースを掴もうと押さえ気味で登ったが、既にシャツは汗でビショビショである。自分は、真夏は半袖やTシャツでは行動しないので一見暑そうだが、そこは我慢なのである。

 合戦小屋を過ぎると、ダケカンバやナナカマドが目立ちはじめ、合戦の頭付近からは、燕山荘や目的地の燕岳、北燕岳の岩稜が見え、また進行方向左には槍ガ岳の尖峰が大天井の稜線越しに望まれる。今日は快晴で、今のところ雲一つ無い無風状態で、こうなると、北アルプスと言えども、灼熱地獄である。いい加減嫌になりながら緩やかな尾根道を「小屋は未だか!?」と進むが、この頃になると下山の人が急に増え、挨拶やら道譲りやらでペースが掴めない。表銀座と呼ばれているように、多くの人たちが行き来している。また、この山は子供連れが多く、飛び跳ねるように降りてくる姿を見ると、なんと頼もしい事かと思う。

 見えてから長い燕山荘までの登りを終え、天場に着くと5~6張りの天幕が遅い惰眠を貪っていた?天場のトイレも綺麗で眺めも良くて、天気の良い日にはのんびりと沈殿を決めたくなるような場所である。

 燕山荘から北方へ砂礫の道を進むが、コマクサがロープに守られて咲いている。花が咲くまで30年もかかると言うが、コマクサと言わず、全ての植物を大切にしたいと思う。

 花崗岩の稜線を奇岩を楽しみながら、程なく標高2763メートルの燕岳山頂に到着した。山頂からは、後立山連峰、立山・剣、太郎兵衛平・薬師岳、鷲羽岳、野口五郎岳などの裏銀座の山々が連なっている。また、千丈沢と天丈沢に挟まれた北鎌尾根を従えた槍ヶ岳が高く聳え、穂高の山並みが連なっている。更には遠く富士山や浅間山も望め、正に360度の絶景である。


 昼前には山を降り、ざーと着替えて家に着いたのが13時ちょっと過ぎ、家の気温は33℃、山も平地も茹だるような暑さでした。

「コースタイム」

8月15日(火)快晴

 中房温泉(5:00)~第一ベンチ(5:23)~第二ベンチ(5:45)~合戦小屋(7:02)~燕山荘(8:02)~燕岳山頂(8:25)
 燕岳山頂(8:40)~燕山荘(9:10)~第三ベンチ(10:00)~駐車場(12:00)