みちくさ便り

日常の出来事や特別な事、思いついたり感じた事などをジャンルを問わずに書き込んでいきます。

栂池~白馬岳~鑓温泉(4)

2005年07月25日 | 山遊び

7月23日(土)小雨
 朝2時位から少し風が出てきたと思ったら、3時頃には小雨が振り出した。今日は猿倉へ下るだけなので雨が止むまで2度寝を決め込む。5時頃に一時雨も止んだのでテントを撤収し6時に下山開始、小雨と霧の中を鑓沢、杓子沢を横切り双子尾根の山腹を小日向のコルへ向かう。このルートも春山スキーコースなのだが、歩いた感じではコース取りが難しいと思った。小日向山が見えていれば、どうって事は無いと思うが、今日のようにガスが懸かると湯の入り沢に入り込んでしまいそうである。
 小日向のコルからはダケカンバ等の樹林帯を下り、ブナ林の中を少し行くと林道に出る。猿倉までは目と鼻の先である。
★鑓温泉(6:00)・・小日向のコル(7:35)・・猿倉(9:00)

写真:鑓温泉

栂池~白馬岳~鑓温泉(3)

2005年07月25日 | 山遊び

7月22日(金)晴れ~曇り
 朝3時に目を覚まし、朝飯の準備をする。4時には出発したかったが、気合が入らずグズグズして4時半行動開始、涼しい内にと小蓮華山まで一気に登った。広々とした稜線からは雪倉岳や朝日岳が遠望できる。登山道の片隅にコマクサの一群が小岩に囲まれて咲いていた。きっと誰かが周りに岩を積み上げて、登山者のいたずらから守ろうとしたのだと思う。小蓮華山は岩屑が散乱した広い山頂で鉄の剣と小さな祠がある。前方には杓子岳が見えるが、三国境を経ての白馬岳はガスが懸かっていて山頂は見えなかった。
 広々とした岩礫帯の斜面を下り三国境への登り返しとなる。白馬岳の山頂まであと一息であるが行き交う登山者も多くなってきて最盛期の夏山登山そのものの雰囲気となってきた。途中、雷鳥の家族とも行き交い、山頂近くではブロッケン現象も見る事ができ、正に稜線漫歩である。白馬岳の山頂は薄くガスが懸かっていて、時々ガスの合間から剣岳や立山連峰が薄っすら見える程度で少しがっかりした。登山者も多いので早々に杓子岳へ向かう。登山道は、杓子岳の山腹をトラバースして行くルートと、山頂を経由するルートが有るが、半分意地でジグザグの急登を黙々と登った。ザレた登山道は、さすがにザックの重みが肩に利いてきた。白馬鑓ガ岳の鞍部まで一気に下り、最後の急登である白馬鑓ガ岳に向かう。
 山頂は縦走路から少し奥まったところであり、既に多くの登山者が休んでいる。この山頂から白馬岳を振り返った写真は有名なのだが、あいにく白馬岳山頂付近はガスの中でダイナミックな景観は望めなかった。
 この先天狗山荘で天泊し、明日、明後日と不帰の剣~唐松~五竜~遠見尾根と向かう予定であったが、今日の天気と今現在の気力・体力を考えると何となく気が進まないので、この先の二股で天狗山荘へ向かわず鑓温泉へ下山することとする。どうも、最近の傾向として「楽な方向」へと流される傾向が強い気がする。「アルピニズム」なんてクソ食らえだ!!・・と、自分を合理化する。鑓温泉への下りは、温泉に浸かっている姿を想像しながら、猛暑の中ただひたすら下った。

 鑓温泉は成分表によると、含硫黄、カルシウム、マグネシウム、炭酸水素塩泉で、透明、微かに白い湯花、微かに炭酸味を帯びた硫黄味がある。温度45.1度C ph値6.8 湧出量/不承(自然湧出)だそうだ。湯量が多いので気分が良いし、遠くに妙高山、戸隠連山などの山々が眺められ、まさに「雲上の湯」である。
★白馬大池(4:30)・・小蓮華山(6:00)・・三国境(6:40)・・白馬岳(7:20)・・丸山(8:00)・・杓子岳(9:00)・・白馬鑓ガ岳(9:55)・・鑓温泉(12:10) 天泊

写真:白馬鑓ガ岳から杓子岳・白馬岳(ガスの中)を望む

栂池~白馬岳~鑓温泉(2)

2005年07月25日 | 山遊び

7月21日(木)晴れ
八方バスターミナルから、朝一の栂池高原行きのバスに乗り込む。平日のせいか、客は白馬駅からの数人と私を含めて10人程度で非常に少ない。栂池高原では既に待機していた登山者や観光客50名程で、シーズン初めとしては空いている方だろう。栂池高原からは、栂池パノラマウェイ(ゴンドラリフト+ロープウェイ)で標高1825mの栂池自然園まで苦もなく登ってしまう。
ロープウェイから見下ろすと、オオシラビソが樹頂に青紫の実を着けている。今年は例年になくオオシラビソの実が多いそうである。一説によると、昨年の猛暑で樹が絶命する前に子孫を残そうとするためとかで定かでない。ちなみに、オオシラビソは別名アオモリトドマツとも言うが、この地方では栂(つが)と呼んでいる。つまり栂池とか栂の森とかは、オオシラビソの森を指すのである。
 途中駅の栂の森から乗鞍のルートは山スキーの入門コースであり、今後の偵察も兼ねて今回の山行を計画したのである。

 栂池自然園からは、笹原と樹林帯の間をジグザグに登り平坦な湿原帯に出ると、此処が天狗原である。池塘の周辺にはワタスゲが咲いている。湿原保護のための木道を暫く進むと、乗鞍への登りである。大岩がゴロゴロしていて歩き難いし、強烈な日差しのため大汗をかいてしまう。最後に雪渓を登ると岩がゴロゴロした平坦地となり、大きなケルンが見えてくる。乗鞍岳の頂上は広々とした平坦地で、積雪期は方向を失う可能性も有り注意が必要なところである。
 乗鞍岳から白馬大池までは、這松の間の露岩を下るが、足元が滑り易く気を抜けないところである。暫く歩くと白馬大池の水面が現れるが、時々山岳雑誌などで見るイメージと「一寸違うかな?」と言う感じで、あまり感動はしなかった。ゴロゴロの露岩を尚も進むと、今日の幕営地である白馬大池山荘に着く。
1日目の行程としては中途半端であるが、次の幕営地まではキツイので、本日の行動はこれまでとし早々にテントを設営した。暑くて昼寝も出来ないので、池の周りやお花畑を散策し、その後小屋の前で行き交う登山者ウォチングを決め込む。

 夏休みが始まったばかりと言うのに、林間学校登山か男子中学生が大勢して大池まで登って来た。八方や栂池は夏休みともなると学生徒の登山が盛んで大渋滞を引き起こすことも有るのだが・・・。さて、大池まで登って来た生徒はと言うと、小屋前のベンチで弁当を食べて、その後は・・そのまま動かないのである。廻りには高山植物が今を盛りとして咲き乱れているのに誰も感心を示さないし、周りの風景を眺めるでなく、ただタムロしているだけなのだ。先生も添乗員も、ましてや地元の山岳ガイドもいるのに・・・

 登山は中高年の代名詞のごとくであるが(私も同類なのだか)、いや~ほんと多いですねオバサン連中、ストック持ってスパッツ着けて・・・誰に教わったのかスタイル一緒ですね、まるで女子高生。日頃の鬱憤晴らそうとウルサイ五月蝿い・・・私は癒されに来たのに、逃げ出したくなります・・・そのくせ、やたら花の名前を知っていて恐れいりました。
★栂池自然園(7:45)・・天狗原(8:50)・・乗鞍岳(9:55)・・白馬大池(10:30)天泊

写真:小蓮華山への稜線

栂池~白馬岳~鑓温泉(1)

2005年07月25日 | 山遊び

7月20日(水)晴れ
久々に時間が取れたので突然に山行を決めた。慌しく荷物をまとめ一路白馬村に向かう。今回は栂池から入山し、白馬岳から五竜岳までの天泊3泊4日コースである。梅雨は明けたけれど、太平洋高気圧は西に偏っていて若干天候の不安が残るが、エスケープもいっぱいあるし何とかなるだろう(結局、白馬鑓温泉から猿倉へ下山した)。いつもの悪いパターンで急遽決行したので、食料計画がいい加減である。期限切れの乾燥野菜とジフィーズそれにラーメン・・足りない分はコンビニで調達する。夕方8時頃に八方第5駐車場に着き、明日に備えて早々に車中泊とする。

写真:白馬大池天場から雷鳥坂