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壊れたニッポンを治す為の処方箋#2:SDGsの間違い(その8) ー (5)各再生可能エネルギーの特徴と問題点:①太陽光発電(ソーラーパネル)での取るべき対策

2022年12月04日 10時52分28秒 | 社会全般
”問題点”で指摘した様に、一般常識として太陽光発電での電力をベース電源として頼ってはならない。太陽光発電は夜間に発電できないため、夜間に必要な電源は太陽光発電以外の発電方法で確保する必要がある。そして天候が悪い時も、太陽光発電による発電量は低くなってしまうため、太陽光発電以外で必要最低限の電力を確保できる状況を維持した上で、適量な発電量を供給できる太陽光発電の設置が望ましい。
因みに、九州では太陽光発電の設置が必要以上に行われており、電力の供給過多による停電のリスクが頻繁に発生している。太陽光発電は通常発電量を調整できないため、太陽光発電からの電力の供給量過多によって使用量のバランスが大幅に崩れると、火力発電などが自動的に停止されてしまう。その結果、今度は供給量が不足してしまい、大規模な停電が発生してしまう可能性があると。この事象は四国や東北でも発生しており、電力の安定供給の観点で問題になっている。そのため、太陽光発電の設置の上限を設ける必要があり、あくまでベース電源の+α分を上限として制限を設けるべきであろう。

それから山林や農地を転換しての太陽光発電の設置は原則禁止にすべきである。森林は二酸化炭素を吸収する貴重なモノであり、また国土の保全にも必要不可欠である。近年は山林を不用意に開発したために沢山の災害が発生している。太陽光発電ではないが、広島では宅地造成のために山林を切り開いた結果、大雨で土砂崩れが発生した。そして最近では熱海で土砂崩れが発生している。熱海の場合は山林に盛り土をした事が原因であるが、山林に太陽光発電を設置する際に盛り土をしているケースが大変多くある。そのため、山林や農地での太陽光発電設置は原則禁止とし、市街地での空き地への太陽光発電設置も制限すべきである。

太陽光発電は中東やアフリカ、或いはアメリカなど砂漠や乾燥地帯での設置が対辺有効である。それで最近は中東の産油国でも積極的に設置が進んでいる。砂漠や乾燥地帯の様に他に使い様がない土地で、太陽の光を沢山受けられる所にこそ有効であり、日本の様に山林や田畑を転用しての設置は見直す必要がある。

ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電施設)と云う農業との共存は、新しい取り組みとして検討すべきであろう。今までは、農作物を育てるには、日が当たる事が大変重要だと思われてきた。しかし最近は直射日光が一日中当たる事が必ずしも必要ではなく、日陰でも十分育つ事が知られてきている。多くの農作は、必要十分な水と適切な温度が必須であり、直射日光はそれ程当たらなくても十分育つ事が分かってきている。そのため、農作物の上に屋根の様に太陽光発電があっても、農作物の育成には支障がない。といっても全部を覆ってしまうと、暗くなってしまうので、例えば頭上の半分程度を覆う程度の屋根(太陽光発電)を設置する事が可能である。

これをソーラーシェリングと云うのだが、密かに注目を集めている。農業を行っている頭上に太陽光発電を設置する事で発電での収入を得られるため、農業を続けながら電力と云う別の安定収入を得られる。

しかしこれは一見大変良い仕組みに見えるが、太陽光発電設置の建設コストが高く、この建設コストをなかなか回収できない問題がある。農地として使える状態で、トラクターが入れる高さで太陽光発電を設置するため、それなりの高さと丈夫さが必要で、その建設費用が高い様だ。であるため、このソーラーシェアリングはだまだ発展途上の仕組みである。但し、これを野外の農地ではなく、ハウス栽培の屋根に取り付ければ、建設コストは低く抑えられる。ハウスと云ってもビニールハウスでは無理で、しっかりとした構造で作られているハウスの屋根にソーラーシェアリングを行えば、費用の回収も行いやすくなるであろう。
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