そして時の最果てへ・・・

日々の雑感や趣味の歴史についてつらつらと書き並べるブログ

村田修一という男

2010-09-30 21:47:39 | 野球
2007年10月4日、神宮球場での引退試合に臨んだ鈴木健が、12球粘って13球目。村田修一の守るサードへファウルフライを打ち上げましたが・・・。



この後15球目にヒットを打って見事有終の美を飾った鈴木健。


2007年10月6日、広島市民球場での引退試合に臨んだ佐々岡。9回2アウトで対するバッターは村田修一。



このホームランで村田はホームランキングを取りました。


そして2010年9月30日、甲子園での引退試合に臨んだ矢野燿大。9回表まで3-1でタイガースがリード。2アウトからキャッチャーマスクをかぶる予定でしたが、それを待ちきれないファンからは「矢野」コールの大合唱。

しかしピッチャー藤川球児が連続四球で無死1、2塁のピンチを招き、迎えるバッターは村田修一。

カキーン!

阪神ファンの悲鳴が鳴り響く甲子園のスタンドまで運ぶ逆転スリーラン。

優勝争いに踏みとどまるため真弓監督は勝負にこだわり、結局出場機会がないまま阪神が敗れ、そのまま引退セレモニーとなりました。


・・・ドラマやなぁ。

コペルニクスのこぼれ話

2010-09-26 21:53:47 | 雑感
「科学」を考えるシリーズ。前回のこぼれ話として話が脇道に逸れますが、コペルニクスについて一言。

コペルニクスの職業はカトリックの司祭でした。それなのに何故キリスト教的自然観を疑うに至ったのか?

その理由はおそらく、「コペルニクスが教皇絶対主義者だったから」だと思います。

「『教皇は太陽、皇帝は月」って、インノケンティウス3世は言ったけど、宇宙の中心が地球だったらその台詞、あんまりかっこよくないなぁ。」

太陽を教皇の象徴とする考え方が当時ありまして、キリスト教の教皇が世界の中心であったほうが世の中をうまく説明できる。そういう発想です。

ただし、聖書の中には「地球は宇宙の中心で、そのほかの星は主人である地球を中心に回っている」という内容の記述があり、教皇を崇拝するあまり、本来の研究対象であるはずの聖書を無視してしまうという、とんでもないミスを犯してしまったわけです。

そんなコペルニクスについて、聖書中心主義を唱えてカトリックを批判したルターは、
「天地をひっくり返そうとした阿呆」
と批判しました。

ついでに、コペルニクスの太陽中心モデルで正確に惑星の運行を予測できなかったのは、コペルニクスが
「世界は神によって創られたのだから、惑星の運動は美しい円軌道に違いない」
という思い込みから、惑星の運動に円軌道を当てはめて計算したからです。(実際は楕円軌道)

結果として科学的に従来より正しいモデルを提案したコペルニクスでしたが、その背景にはキリスト教に対する思い込みが強力に作用していた、というお話でした。

威圧感?

2010-09-24 19:17:09 | 会社
会社の同僚が、このたび危険物取扱者(甲種)を受験するんだそうです。

甲種の受験資格には「現場で薬品を扱ってた経験がる事」ぐらい(←曖昧)の要件がありまして、具体的には大学の卒業証書などをコピーして送るわけです。

で、その方は博士前期課程修了証を持ってきて会社でコピーを取ろうとしたんですが、なんとその修了証がA3サイズよりも大きく、コピー機のスキャナーからはみ出していました。

ワタシの大学の修了証はB5サイズぐらいのものだった気がしますが、そこは京都大学の威圧感の発露、なんでしょうか?

その方は泣きながら、半分ずつコピーした証書を貼り合していました。泣くぐらいデカい京都大学の卒業証書。

誰がうまいこと言えと

2010-09-22 21:39:26 | 野球
Yahooの広島対ヤクルトの応援板読んでたら、こんなコメント見つけました。


wha*****さんの ヤクルト側のコメント 2010年9月22日(水) 21時37分

寺の息子が仏に勝てるはずがない!


このセンス、プライスレス。

コペルニクス

2010-09-20 22:58:01 | 雑感
「科学」を考えるシリーズ。前回の続きです。

14世紀以降のヨーロッパで、これまでのキリスト教的価値観と距離を置き、人間や自然のありのままの形をもう一度見直す世相(ルネサンス)が流行しました。

そんな時代に生きたコペルニクスは、聖書にも書かれ、キリスト教会の中に「常識」として流布していた天動説に疑問を持つようになります。と言いますのも、コペルニクスのお師匠さんがそもそも天動説に懐疑的でして、ギリシア人でも地動説を唱えていたアリスタルコスや、イスラームの地動説をコペルニクスに紹介していたようなんです。

「それなら、俺も計算してみようか」

それで「太陽の周りを、地球を含めた惑星が公転している」というモデルへ実測値を当てはめてみるとあらビックリ。それなりにもっともらしい計算結果になっちゃいました。

「数学的には、太陽中心モデルでも惑星の動きをある程度きれいに説明できますよ」

コペルニクスの提案したモデルはすぐには受け入れられませんでした。もちろん宗教的な理由もありますが、おそらく一番の理由は「役にたたなかったから」。

コペルニクスが生きた16世紀は大航海時代。船乗りは星の位置観察によって現在位置を確認するため、正確に星の位置を予測する理論に強い需要がありました。で、コペルニクスの新しい理論で惑星の位置を予測してみると、これまでの天動説のやり方と計算量も精度もほとんど変わりませんでした。

「だったら今までの天動説でいいや。」

コペルニクスは地動説に説得力を与えることに失敗しましたが、
・別のモデルでも現実を(ある程度)うまく説明できることを示した。
・後世の人が検証できるように計算方法をキチンと残した。
という点が評価され、それ以前にも地動説を唱えていた人がいるにもかかわらず、「地動説の創始者」という評価を得るに至りました。

以上から
・自分なりの新しいモデルを勝手に設定し、そこから現実を説明しようとする
特徴が見えます。これはプラトンがイデア界を仮定して世界を演繹的に説明しようとした方法と同じですね。

次回は地動説がいかに正しい理論としての地位を獲得していったかを書いてみようと思います。

これは絶対にカブらない

2010-09-15 22:35:29 | 雑感
「はねるのトビラ」という番組で、他人とカブらない「と」から始まる物を持ち寄る、という企画をやっていました。

それを見てワタシがすぐさま思いついたチョイスは
・トルエン
・トルイジン
・トリエチルアミン
の入った、容封されたNMRチューブでした。

どう見ても病気です。本当にありがとうございました。。

NMR

2010-09-14 22:48:26 | 会社
会社の実験室にBRUKER製の300MHzNMR装置が導入されました。

大学時代に多少触ったことがある、という理由で管理責任者にされてしまいました。週1の窒素充填やシムファイルのメンテナンスもワタシ一人でやるんですか、課長・・・。
ウヘエェι(´Д`υ)

それにしても、大学時代にNMRを扱ってた時からもうすぐ5年。格段に人間にかかる負担が軽減されていますね。

ロックが自動でかかる。グラジエントシミングがオートでかかり、Z5までがお手軽に、平面も多少の時間待てばピタッと合います。チューニングもギアでオート。パラメータ設定もデフォルトで存在し、見たことないようなタンパク質分析用の3D実験までほぼブラックボックスでできる。さらにはFIDの加工、位相合わせ、ベースライン補正までが自動。ここまでくれば、オートサンプラーで一日100サンプル測定しても十分処理できる。

何これ?人間の出番なしですか?もう「気合のマニュアルシムでアルゴリズムのシム調整に勝った!」とか喜ぶ時代は終わったということですか?

ただ、ここまでオートになると、もうどんな処理されているかが理解できなくなりそうです。

なんて、こんな小言を言い始めるあたり、もうワタシも年だということですか。

ルネサンス

2010-09-12 23:59:46 | 歴史
「科学」を考えるシリーズ。前回の続きです。

プラトンが師匠であるソクラテスの遺志を受け継ぎ、アリストテレスが師匠であるプラトンに異論を唱える形で発展してきたギリシアの自然哲学ですが、その後長きにわたって停滞することになります。

アリストテレス自身がアレクサンドロス3世の家庭教師というとんでもない肩書を持った偉大な学者として半ば神格化されたり、アリストテレスの学説がキリスト教会に取り込まれ、そのキリスト教による権威化がされてしまったため、アリストテレスの学説を疑う人間が登場しなかったことなどが原因に挙げられます。

そんなわけで「重い物質は速く落下する」や「太陽が地球の周りを回っている」といったアリストテレスの説が無批判に信じられ続けました。

さて、アリストテレスの時代から1600年(!)の後、ヨーロッパにはメガトン級の死神、ペストが降臨します。ヨーロッパ人の3人に1人が死ぬという文字通りの死神の出現によって、キリスト教会の権威は失墜します。

「くそ坊主ども!神様に祈ってペストを何とかしろ!何のために税金でメシ食わせてやってると思ってるんだ!この役立たず!」

そんなこんなで、今まで「常識」とされていた、キリスト教その他の価値に対して、もう一回考え直してみようとする機運が高まりました。それがルネサンスと呼ばれるものです。キリスト教がなかったギリシア・ローマ時代の古典や、キリスト教外(イスラーム)の思想や科学をお手本として、これまでのキリスト教的なものの見方から一旦離れ、本来の人間や自然の姿を見つめ直す。大雑把に言うとこういう感じ。

というわけで、これまでまことしやかに流布していたアリストテレス学説を見直そうとする人が現れてきます。コペルニクスが登場するのは、歴史的にこういう背景がありました。

次回はコペルニクスの地動説について書いてみます。

おにゅう

2010-09-11 23:14:18 | 雑感
以前書きましたように、7年物のパソコンがいい加減限界に達したため、新しいパソコンを買いました。

CPUはIntel Core i5 3.33GHz、メモリは4GB。うん、別に動画編集とかしませんので、完璧にオーバースペックです。メモリなど2GBでよかったのに、64bit版のOSを入れたから、意地になって4GBにしたまで。笑いたいなら笑うがいい。あはははは・・・


動作が非常に軽快になって嬉しいんですが、モニター解像度がWXGAでして、今までノートPCのSXGA+のモニターを使ってきた人間として、多少違和感があります。

このブログのレイアウトが今までと変わるかもしれませんが、まあ気にしないでください。

ワーキングプア

2010-09-08 21:33:30 | 雑感
19世紀のフランスを舞台にした小説(ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」)を読んでいるという、オカンから連絡がきました。

「案内人の1週間の給料が17フランだそうだ。で、19世紀フランスの1フランの価値を教えてくれ」

・・・こ、これは難しい。19世紀のフランスはフランス革命の揺籃期で、貨幣価値は安定してないんじゃないか?また、日本の通貨に比べるとしても、19世紀初頭、開国後、明治維新後で大きく変わるんじゃないか?

そこでWikipedia先生に尋ねてみると、フランスフランは1873年に完全金本位制に移行し、1フラン=金9/31g、約0.3g。一方、1は1871年に純金1.5gと定められたらしいです。

ならば、当時の5フランスフランは明治一桁の1円に等しい。

しかしこれでも価値がピンとこないので、現代日本円での金相場を調べてみました。

すると、2010年10月の相場で金1gあたり3400円。1873年の1フランスフランは987円。明治の1円は5100円。

「地底旅行」の案内人は、日給2400円ほど、月給に直すと74300円。公的な支援を受けないと生きていけなさそうです。意外なところで、生活苦に喘ぐ労働者が発見されました。

立て!万国の労働者!
(´σー`)ホジホジ

フジサンケイクラシック

2010-09-05 21:57:14 | 雑感
テレビで見てましたが、すごい試合でしたね。フジサンケイクラシック。

1打差の1位を走る薗田峻輔が、16番のセカンドショットを場外ホームラン。しかし放送設備にぶつかって跳ね返ったボールがグリーンオン。

さらに18番では、ラフからのアプローチがこれまた大ホームラン。しかしボールが旗包みでベタピン。大叩きのピンチをなんとかボギーで切り抜けます。

一方、追いかける石川遼は度々バーディーチャンスにつけるものの、パットに苦しみスコアを伸ばせません。

しかし18番ホールで、バンカーからのセカンドショットをピンそば1.5メートルにつけるスーパーショット。バーディーでプレイオフに持ち込みます。

プレイオフ3ホール目。石川の1.5メートルのバーディーパットがカップに蹴られ、勝負あったかと思った瞬間、薗田の1メートルのパットまでもが再生VTRを見ているかのようにカップの淵に蹴られ、勝負は持ち越し。

最終的に石川が競り勝ちましたが、何?このマンガみたいな展開?

やっぱり石川遼は何か持ってますね。

阪神終了のおしらせ

2010-09-05 21:37:18 | 野球
昨日(9/4)はMAZDAスタジアムへ、今年最後のカープの応援(v.s.阪神)に行ってきました。

初回、先発のジオが2球で2つのデッドボールを与え、その後も1回だけで合計5与四死球。

しかし阪神打線は2点しか奪えませんでした。優勝争いしているチームの打線とは思えないくらいチープ。こりゃ阪神の優勝はありませんね。
'`,、('∀`) '`,、

1回の裏、天谷の浅いレフトフライで梵がタッチアップして1点返します。あれだけ浅いフライで生還できるなんて、金本は高校球児より守備がヘタクソですね。

2回の裏、ピッチャーのジオが1球目にポール際フェンスに直撃するファール。2球目に左中間を真っ二つに破る2点タイムリー2塁打で同点。1球で修正してクリーンヒット打つなんて、どんな天才バッターだ!?

3回には4番の栗原が勝ち越しタイムリー。7回には石井が出て前田が返して中押し。8回にはヒューバーがスリーランでだめ押し。

どっちが優勝争いしてるかわからないぐらい強い勝ち方。非常に面白い試合でした。
m9(^Д^)プギャーーーッ

阪神がエライコトになっている件

2010-09-03 21:39:23 | 野球
9月3日の広島対阪神戦、代打や代走などで出来上がった、試合終了時点での阪神打線はこう。

マートン .341
平野   .354
鳥谷   .302
新井   .309
ブラゼル .304
浅井   .323
城島   .300
上本   .333
(ピッチャー)

もちろん規定打席に到達してない人もいますが、野手全員が3割超えてます。

完全にチートです。本当にありがとうございました。

エネルギー保存の法則

2010-09-01 20:52:46 | 雑感
昨日(8/31)のぷっスマで、堂本光一がF1に対する自分の愛の深さを切々と語っていました。

うんうん、わかるよ、その情熱。

しかしそういう情熱は得てして、自分が熱くなればなるほど周りが冷めていく、そんな性質の熱なんですよね。

こういうブログを書いていれば骨身に染みて熱の性質がわかります。