ミカンを食べていると、ふと高校生の頃に読んだ短編小説を思い出しました。
その小説は、梶井基次郎の「檸檬」。シトラスつながり。
あらすじを書きますと・・・
うつ病の人間が八百屋でレモンを買ってテンションが高くなり、本屋で適当に積み上げた本の上にレモンを乗っけて立ち去る。「あのレモンが大爆発したら面白いだろうなぁ・・・」
檸檬 (青空文庫)
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10年ほど昔に読んで、その時はあまり意味もわからず読み過ごした文章をふと思い出し、急に魅力的な文章であることに気付き、読んだときから10年ほど経った現在になって生き生きと感動しました。
ワタシが今感じたことが80年以上前に表現されていて、10年前のワタシがそれを読んで、未来の自分が感動する部分には気付きもしませんでした。
80年以上前にプログラミングされ、10年ぐらい前にワタシの中ににセットされ、今日爆発した「檸檬爆弾」。この「檸檬」という短編自体が「檸檬爆弾」そのものでした。
・・・梶井基次郎は、自分の表現がこれほどまでに不滅であるということを知っていたんでしょうか?