中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

ミャオ(苗)族-2-

2006-08-19 15:05:28 | 中国のこと
 2004年5月に貴州省東南部の黔東南苗族侗族自治州から広西壮族自治区の桂林に至るコースを旅し、ミャオ族、トン族、シュイ族などの少数民族の村々を訪れ、伝統的な風俗や建築物を見て回った。このときの主な目的は台江県施洞鎮で開かれるミャオ族の伝統的な祭、姉妹飯節を見ることだった。 *黔(qian)は貴州省の別称。
 姉妹飯節は旧暦3月15日頃に開かれる。「姉妹」とは若い女性を意味し、この日に心に適う男性を見つけることから「古い歴史を持つ愛の告白の日」と言われ、最近では観光用のキャッチフレーズか、「東方のヴァレンタインデー」とも言われているそうだ。姉妹飯は五色に染めたもち米の飯で、娘達は自分を見初めた男性に、返答の印を姉妹飯と一緒に布に包んで渡す。例えば箸や松葉なら受け容れ、唐辛子なら拒否のサインだと言う。その他にも幾つかのサインがあるらしい。
 施洞鎮塘龍村の呉通倫さん宅に宿泊したが、呉さんはこのあたりのミャオ族の特産品である銀の装飾品の細工師で、奥さんとはやはり姉妹飯節で知り合った仲だそうだ。翌日が祭の当日で、朝から着飾った女性達が、呉さんの家の前に集まって並んだり、広場で輪になって踊ったりしている。とりわけ豪華な銀の装飾品で身を飾った若い娘達がこの日の主役で華やかである。道端には露店も開かれ、銀製品や刺繍、衣服などを売っている。クライマックスはかなり離れた所を流れている清水江の河原での踊りで、既婚の女性達が太鼓を叩きながら歌い踊り、娘達が踊る様子は晴れやかで楽しげであった。欧米人の姿もかなり見られた。特にフランス人にはミャオ族は人気があると聞いた。
 身に着ける銀の装飾品は村によって特色があり、施洞型、西江型とかいろいろあることを、買った絵葉書で知った。
 写真は、村に入ってくる人達に振舞う酒を準備する娘達。酒は水牛の角に入っていて、人が来ると歌を歌いながら勧める。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿