あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ・・・
風にのって、しばし空を遊ぶ花びら。ゆるやかに散る花びらを愛でつつ行船公園の午後です。芝生には大勢の家族づれがシートの上でお花見。
池の端の大きな石の上では子どもたちがザリガニつりにしゃがみこむ。
子ども動物園のレッサーパンダも、姿を見せて盛んに動き回っているーー春ですねえ。 「あら、珍しい。いつもは巣の中に引っ込んでいることが多いのに」と親子づれ。
季はちょうど三好達治の詩のよう。
でも、この春さいごのさくら日和かな。 (08・4・6)
あわれ花びらながれ
おみなごに花びらながれ
おみなごしめやかに語らいあゆみ
うららかの跫(あし)音 空にながれ
おりふしに瞳をあげて
翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍(いらか)みどりにうるおい
廂(ひさし)々に
風鐸(ふうたく)のすがたしずかなれば
ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃のうえ
三好達治 「甃(いし)のうへ」
♪行船公園