
ドラマ『傷だらけの天使』の舞台、
通称<エンジェル・ビル>の話です。
『傷だらけの天使』の主演、
萩原健一と水谷豊のねぐらとして実際に使われた、
ペントハウス2階へ上る階段は、
形こそ同じものの、赤く塗り直されています。
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ドラマには毎回必ずゲストが出演し、
事件にからみながら切なく寂しい人生が解き明かされていきますが、
その中でも2話に登場する緑魔子は忘れられません。
女優、緑魔子は
「人は皆心の中に廃墟を抱えている」と語る
劇団第七病棟のヒロインで、
劇団の主宰者、 石橋蓮司の奥さんです。
テレビに登場する石橋蓮司は、
おもにコミカルな役が多いので、
なかなか想像することは難しいですが、
主に唐十郎脚本による数少ない舞台公演を行う
第七病棟の主役を演じる石橋蓮司は、
テレビとは全く違うキャラクターでした。
以前の記事でアップした廃墟映画館<常磐座>を使った、
この第七病棟の公演『ビニールの城』は今でも憶えています。
もともと旗揚げ公演を、東京の下町の廃墟映画館で行った石橋蓮司は、
そのインタビューでなぜ廃墟で行ったかを語っていますが、
そこには、今とりあげられる廃墟とは違った意味が込められていました。
戦後の廃墟、そしてそれを復興したと思った60年代、
全共闘の惨敗によって精神的にも完全に崩壊した状態を廃墟と考えて、
そこから新しいモノを生み出していく舞台として、
廃墟を考えていたようです。
階段を昇ると、
ドラマとは違う位置に部屋への扉があります。
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果たしてこの扉むこうにはドラマのセットが残っているのだろうか・・・
(って、ちょっとひっぱたりして)
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■シリーズ:エンジェル・ビル■
・#01 傷だらけの天使とエンジェル・ビル
・#02 ビルの中へ1
・#03 ビルの中へ2
・#04 屋上、そして70年代
・#06 ペントハウスへ
・#07 思い出の場所がないということ
またまた読み逃げしていました、スミマセン。
実は第七病棟にはわたしなりの思い出があって、
記事を読ませていただいてから、時折頭の中に現われては消えしていました。
夜話を一夜一夜語る様式をとっている拙ブログ、12夜が、わたしの第七病棟を語る夜だと思い、こちらから得たインスピレーションを手掛かりにして拙文を載せました。
こういった、どこかで誰かにインスピレーションを授けたものがTBで返って(帰って?還って?)来ることが、ブログの面白さなのかもしれませんね。
・・そういう訳で、TBのご挨拶でした。
そして、そのイメージを今でも崩さずにいられるのは、夫君、石橋蓮司の愛の賜物だとも思い、そのことに切なさを感じます。そしてそれはとりもなおさず、わたしが観ることができなかった、初演「ハメルンの鼠」の劇中のふたりに重なります。
そんな個人的な思い入れがふたつもTBさせた、と笑って受け止めてくださいますように・・・。
コメント、TB(2つも)ありがとうございます!
思いつきの雑文blogですので、
とてもセイさんの美文blogに役だったとは思えませんが、
緑魔子さんを通して、こうしてお話できるのは嬉しいです!
緑魔子という女優さんは、
私にとっては好きとか嫌いとかとはなんか別な感じがします。
なんと言えばいいんでしょうか。
近所にいた、その後の人生にとても大事なことを暗に教えてくれたお姉さん、
といった感じでしょうか。
なんか違う気もします。
いつのまにか『王様の千と選』も第3シーズン?に入っていたのですね。
4月になったら、ゆっくり拝見させて頂きます。