
オープロジェクトの展示発表をしていると、
よくラピュタのようだと言われることがありますが、
そもそもラピュタが植物と共生する廃墟をモチーフに
造られているのだから、当然の事でしょう。
ラピュタの外観は特にアンコールワット遺跡によくみられる、
石の壁面にからみつく植物の状態をかなり克明に再現しています。
またラピュタの冒頭シーンのパズーが引き上げる機械は、
あきらかに炭鉱の巻揚機でしょう。
宮崎駿の作品には、至る所に廃墟のテイストがちりばめられています。
そういった意味で『千と千尋の神隠し』は
廃墟という空間の夢を見るようなアミューズメン性を表現しきった、
秀逸な作品だと思います。