うまさいと

お馬さんは好きですか?

「花」と「実」と。

2005-03-28 14:20:41 | 競馬
今日は物凄く長文なので注意。


Hong Kong Back On The Elvstroem Agenda(AAP)

みんなが僕らのアイドルについて書いてるので、じゃあ私はMakybe DivaさんのライバルということでElvstroemについて。

以前にも何度かMakybe Divaさんとセットで触れてるので最近のだけ一応再掲。
明暗が分かれた?(3/14)
僕らのアイドルいらっしゃい。(2/13)


Dubai Duty Free(UAE G1 T1777m)(※1)で見事Choisir(※2)以来の海外における豪州馬の成功を収めたElvstroemさんの予定表に、どうやら来月のQueen Elizabeth II C.(HK G1 T2000m)(※3)が含まれている模様。

共同馬主(Part-owners?)であるFrank Tagg氏とPhillip Campbell氏は、今年はYork競馬場で行われる6月のRoyal Ascot Meeting(※4)のPrince of Wales S.(GB G1 T10f)をクライマックスとした計3戦の英国遠征に直行することを望んでいるみたいなんだけど。

でも、Tony Vasil師はそれと同じ位香港に行く(上記のQueen Elizabeth II C.に出走する)ことを望んでいると。同時に、それは英国における最初のターゲットとして考えていたLockinge S.(GB G1 T8f)(※5)を回避することを意味していると。

(ここからは激しく意訳、意味を取り違ってたら申し訳無い)

ElvstroemがDubai Duty Freeを勝利した直後すぐのお祝い(というか連絡)にHong Kong Jocky Clubの公式のものがあって、内容は「Elvstroemが香港に来るために奨励金を適用しますよ」ということだったと。

オーナーはドバイ遠征のためにお馬さんに保険(輸送とかの)をかける必要があって、その額はAUS$220,000(2000万円近い)にもなっており、もし香港に行く場合も同じ額が必要になる様子。

そこで双方のレースの賞金を比較してみる(※6)と、香港のQEIICは、5月の英国でのLockinge S.の約4倍の賞金がある。

Elvstroemは来シーズン(※7)Victoria州にあるCampbell氏のBlue Gum Farmで種牡馬入りする予定だが、Campbell氏とTagg氏はElvstroemを北半球へシャトル種牡馬としても送り込みたいために、すぐにでも(prompting?)英国遠征を敢行したい様子。

"私達は彼をシャトル種牡馬にしたいんだよ"とTagg氏。

"そのためにも、彼は英国で勝つ必要があるんだ"と。


※1.通称「免税」。過去にイーグルカフェが遠征。今年はテレグノシスが回避。
※2.豪州勢として、03年のRoyal Ascot Meeting(※4)のKing's Stand S.(GB G2 T5f), Golden Jubilee S.(GB G1 T6f)をぶっこ抜き大フィーバーを巻き起こす。その後、July C.(GB G1 T6f)でもOasis Dream(03年欧州最優秀短距離馬)の2着し、直後にCoolmoreに約$16,300,000で購入された。US$かAUS$かはわからんけど、どちらにしろ約13~17億円ということ。
※3.エイシンプレストンが連覇したレース。年末のHong Kong C.(HK G1 T2000m)と並ぶ香港の国際G1だけど、例年通りならこっちの方がちょっぴりメンバーが手薄になる。欧州開幕前だしね。
※4.王室主催の権威ある5日間の開催。今年は6/14~18となる。入場料だけでも2万円近くするとか。今年はAscotが改修工事のため、Yorkで開催される。最先端ファッションの発信基地。とりあえず女性の帽子に注目。
※5.欧州古馬マイル路線最初のG1。Newburyの直線8fのレース。一昨年のHawk Wingの大楽勝で暫定Rating137が物議を醸したことは有名。
※6.Lockinge S.の過去2年間の1着賞金は£116,000(約2300万円)。対するQueen Elizabeth II C.の過去3年間の1着賞金はHK$8,000,000(約1億1000万円)。5倍近いな。もしかしたら今年からLockinge S.の賞金が少し上がるのかもしれない。
※7.豪州は8/1~7/31が1シーズン

AUS1$=JPN82.2
US1$=JPN106.6
GB1£=JPN199.18
HK1$=JPN13.67
SIN1$=JPN64.73
で計算(3/28現在のだから、昔とはかけ離れてるかも)


よくわからなかったところも幾つかあって、奨励金(encouragement)が「保険費用」を意味してるのかどうかというところ。ちなみに、Lockinge S.がちょうど保険費用と同じくらいなんで、全部主催者持ちだったドバイ遠征とは違い、渡航費用をプラスするだけでも足が出る。諸々の経費を考えれば間違いなく赤字なんだけれども、Choisirの例に漏れず成功すれば、1年に北半球と南半球で莫大な種付け料収入が見込めると。なるほど。

個人的には、オーナーは目先の賞金にこだわることが多い気がするんだが、生産者がTagg氏となってることから、オーナーブリーダーの心得があるこの方々からすると、逆に将来の成功を夢見ているといった感じか。スケールがでかいね。金儲けという点では大差無いんだけど、これをすることによって、もうちょっと文化的な面での発展が見込めるのではないかと思うわけで。どこぞの国の「バヌシ」さんにも見習って欲しいものですよと言っておく。

Elvstoremが香港に行けば、確勝級の扱いを受けることは間違い無い。実際に勝つかどうかは知らんが、よほどのことが無ければ1番人気に推されるのではないかと。逆に英国にいけば、馬場で苦戦する可能性が考えられるわけで。勿論、アッサリって可能性もなきにしもあらずだが。

「Prince of Wales S.をクライマックスに据える3戦の英国遠征(England for a three-race campaign culminating in the Prince of Wales Stakes)」という訳はどうなのか。"culminating"を「頂点、すなわち最終戦」で訳すのか「2戦目」で訳すのかで大きく違ってくるような。最初見た時は後者という印象を得たんだが、訳してみると前者の方がしっくりくる。でも、前者で考えるとLockinge S.とPrince of Wales S.の間に何らかのレースを挟むわけだが、Royal Ascot Meetingで2戦つかおうにもPrince of Wales S.は2日目(6/15)のメインレースだからなぁ。まさか1日目のメインであるQueen Ann S.(GB G1 T8f)をつかうということもないだろうし。そう考えると、やはり7/2のEclipse S.(GB G1 T10f7y)が妥当な線なんだろう。

先程と反対、つまり下世話なことなんだが、Prince of Wales S.の過去2年間の1着賞金は£203,000(約4000万円)で、Eclipse S.の昨年の1着賞金は£237,220(約4700万円)。これをLockinge S.の昨年の賞金と合わせると、昨年の換算では合計で£556,220(約1億1000万円)となる。あぁ、3連勝してもQueen Elizabeth II C.と同じ位になるのか。Tony Vasil師がどんな方なのかはわからないけれど、調教師成績を考えれば、Queen Elizabeth II C.を狙った方が楽な気がするねぇ。Fastnet Rock(事実上Coolmoreがオーナー、欧州遠征予定)がPaul Perry師(Choisirの調教師)が管理していることからも、英国遠征で活躍できれば欧州からの信用が上がるといった面は考えられるけども、豪州のオーナーを相手に調教師をやる限りは英国遠征での実績はさほど評価されない気もするし。いやまぁ、その欧州からのお客さんを相手にして世界各地へ遠征という壮大なプランを持ってる方ならまた別の話になるんですけども。

賞金面とメンバーだけを考えれば、Queen Elizabeth II C.から、昨年の1着賞金がSIN$1,590,000(約1億円)であるSingapore Aielines International C.(SIN G1 T2000m)に挑戦した方が実入りが良いのはある程度予想のつくところ。というか、香港に行って勝ったら、英国遠征よりも、そのままシンガポールに向かうプランが浮上する可能性が高いと思うんだが。この2戦でうまくいけば、引退を1年先延ばししてCox Plate(AUS G1 T2040m)と暮れのHong Kong C.(HK G1 T2000m)を狙って、南半球馬初のWorld Series Racing Champion ShipのChampionの座を狙うとか。

話がとんでもない方向に広がっていきそうなので、結論として

名誉とシャトル種牡馬としての莫大な収入、つまり「」を追い求めるならすぐにでも英国遠征へ。
逆に、すぐ先を見た堅実なビジネスを考える、つまり「」をとるならばアジア遠征へ。

「花」と「実」の例えというのは若干厳しいような気がするが、感覚的にはこんなものなんだろうと。私はどちらかというと前者が好きですよ。




さてさて、この界隈では「トラックバックセンター」なるものを作らないか?的なことがあるみたいで、個人的には期待していますよと(傍観)。私としては、自分の為(これが主)、見てくれてる方の為(ありがとです)にも精進しなければいかんなぁと。といっても、正直なところ、私よりも英語読めるのに敢えて読まない方とかそこら辺にゴロゴロしてるわけであり、自らの必要性に疑問を感じることはあるわね。第二外国語がロシア語だったことを生かせる・・・なんてできないべ。とりあえずは、良エントリを一つでも上げることができれば、それが自分の自信にもつながるんだろうねぇと。自己顕示欲の塊からのコメントでした。この界隈だと、かえって恥を晒すことになるんだが、周囲の方々が生温く見守っていて下さる間に、ちゃんと成長しようと思う。



意外とウケが良かった昨日のオチなんだけど実は後日談(といってもさっき気付いた)がありまして。

カハイクラシックは「G外」ではなくで「PAG1(多分Pure ArabのG1)」みたいなのよね。国際的な位置づけでG1なのかどうかというのはよくわからないんだけど、多分国際G1なんだろうなと。

つまり、私が間違ってたわけです。1年前のだし書き物だしねぇ。このままでは過去の恥部を晒した格好になってるわけで、競○技研研究員さんが後から恥ずかしい思いをするだけ(何しろ「研究発表」と銘打たれてますし。何の?転載の?)だと思うので、これに気付いたら直しとくといいよ。私は弱い子ですけど、性格はネチネチしてますよ?


追記:

先程そのページを見ましたら、誰かさんがコメントを。本来ならば私がすべきコメントを、ありがとうございます。多分私が書いたら、もっと非人道的なことを書いていたと思うので、ブレーキがかかって良かった・・・。もし相手の方があのコメントに反論するようでしたら、やっぱり私から言うことにします。

うらがわ@血統の森さん
白駒食場さん

でも言及していただいたように、もうちょっと自分なりにアレンジを加えていただければ私も何も言わなかったんですが・・・。ということで、被害者面してみた。何らかの展開を乞うご期待。