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歴史的相違はあるが日本と中国は関係を強めなければならない

2012-03-21 | Weblog
名古屋の河村市長の南京事件に関する発言は日本と中国の関係に影を落としています。

 

南京の中国共産党の指導者が先月姉妹都市の名古屋を儀礼訪問をしている時、河村氏は「一般に言われている南京虐殺は{言われているような方法で」起こったかどうか疑わしい」と言いました。

 

南京は、即座に、それに抗議して名古屋との交流プログラムを中止しました。中国の外務相は、「歴史的事実を歪める無責任な発言は中国人の気持ちを深く傷つけた。」と言って、市長のコメントを批判しました。

 

日本政府の支援で、南京で始める予定だった交流行事は延期されました。その決定は、参加者の安全を考慮したものと考えられます。しかし、残念なことです。

 

両国間の国交40周年を祝うための種々の行事が、今年、予定されています。両国は互いの関係がこれ以上緊張しないように冷静に現在の状況に対処し、むしろ外交的・経済的な関係を強化すべきです。

 

南京事件は、日本軍が当時の中国の首都だった南京を占領した1937年12月に起きました。日本軍兵士は戦争捕虜を処刑し、市民を強姦しました。しかし、中国の死者の数に関してはいろいろな見方があります。

 

日本と中国は、2006年に、政治的な観点からではなく学術的な観点で歴史問題の合同研究を始めました。しかし、多くは中国の政治的制約のために達成していません。

 

2年前の合同研究委員会が発表した報告書は両国の学者の見方を伝えました。

 

日本側は、犠牲者の最多の数は200,000人から20,000人とか40,000人とかいろいろな数字を出しています。しかし、中国側は、300,000人が南京で殺されたとする政府の公式的な数字を繰り返しました。

 

河村氏は、300,000人が殺された言われているような組織的虐殺は起きなかったと言いたかったと説明しました。

 

河村氏は、南京事件のことを議論するために南京を訪問したいと言いました。彼は、両国間の率直な議論を通して困難な歴史問題を解決することで両国の友好関係を改善したいと主張しました。

 

しかし、今の中国でそのような議論は可能でしょうか?たとえ、言論の自由が保障されていない中国で議論をしたとしても、中国人が彼の考えを支持して300,000人が殺されたとする政府の主張を否定するでしょうか。想像できません。

 

両国が歴史問題に合意することは非常に困難でしょう。このことを考慮すると、両国の関係強化をすることが必要です。

             ****************

 デイリィ・ヨミウリの3月7日の記事を訳しました。河村氏のこの発言は、いかに彼が歴史に疎く想像力に欠けているかを露呈しました。友好40周年行事のある大事な年に姉妹都市の名古屋市長がこんな発言をするとは無神経で無責任です。

 

率直に中国国民に謝罪して、両都市の関係改善に努めるべきです。死者の数や虐殺の有無ではなく、中国の一部を占領して処刑や強姦をしたことは事実なので、言い訳は止めるべきです。言い訳をするほど信用を失います。彼ひとりの信用ではなく日本人全体の信用を失うでしょう。


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2 コメント

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Unknown (せとやん)
2012-03-22 05:24:53
おっしゃるとおりです。社会的立場に立つ人間は慎重に言葉を選ぶべきです。われわれオヤジの居酒屋談議の感覚で物を言う神経が理解できません。
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南京事件 (クロやん)
2012-03-22 07:23:56
まあ数はともかく在ったことは事実。
いくら日本を守るといっても、幼稚な政治感覚には困りますね。
勝てば官軍?・・・坂下さんも。
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