暮れの気ぜわしい時に、カマキリとは何ぞや?・・ですし、つい先日にはトンボ
を記事アップしたばかりですが、今回は絶滅危惧種とかではなく、先日(12/18)の
新聞記事(読売朝刊・動物日記:埼玉県生態系保護協会、戸崎良美氏)に、これが
出ていて、このオオカマキリの卵を包んでいる「卵囊(らんのう)」(または卵鞘
(らんしょう)が珍しく思えたので取り上げてみました。
で、どんなのかといいますと、新聞ではモノクロでしたので、ウイキペディアから
同じような写真を選びました。
オオカマキリの卵囊
(ウイキペディアより)
カマキリは春に生まれて夏に成虫になり、秋(8~10月)に交尾・産卵をして一生
を終えるのだそうです。 で、この卵が、枯れたススキやイネなどの茎(枝)に
上の写真のような卵を何か所かに分けて産み付けるそうです。
この1つの 4㎝くらいの卵囊の中に200匹ほどのカマきりの卵がぎっしりと詰まって
いるというのです。それらが春に孵化するのですね。 新聞記事の作者が子供の
ころに、この卵囊を虫かごに入れて家に持ち帰って、いつ孵化するかと楽しみにして
いたところ、ある日、虫かごを見ると孵化したばかりの小さなカマキリでいっぱい
になっていて驚いたとありました。カマキリは肉食なので、このまま放っておくと
共食いになるそうで、慌てて草むらに放したそうです。
泡状の卵囊は発泡スチロールのように、中に空気を含んでいて、冬の寒さや乾燥
から卵を守っているのだそうです。さわると少し硬くて、ほんのり温かさを感じる
とありました。
オオカマキリは、日本で一番大きなカマキリだそうですが、体長はオスは68~92
mm、メスは77~95mmと雌がやや大きく、行動なども雌の方がパワフルなのだそ
うです。よく、カマキリは交尾後、メスがオスを捕食する・・などといわれますが、
自然下では必ずしも発生する事態ではないようで、ケースの中などで飼育した場合
などに起こるそうです。しかし、自然下でのこうした場面はむしろ交尾中にメスが
オスを捕食するパターンが多いとありますから、おっかないですね。
春になり、卵囊から生まれた200匹ほどの幼虫はすぐに脱皮を始め、あのカマキリ
の形に成長し、数度の脱皮を経て成虫になるのです。幼虫時から肉食で、成長度合い
に応じてバッタなどの生きた昆虫を捕食するのだそうです。
こんなに強そうなカマキリも、200匹程で生まれた幼虫が無事成虫になるのは、他の
昆虫に食べられたりして、なんと! わずか2~3匹だといわれています。
卵囊を襲う カマキリタマゴカツオブシムシ や オナガアシブトコバチなどの
天敵を避けるために、分散して卵囊を産み付けているのですね。 生物の生存戦略
から見れば、大変効率の悪い種といえるでしょうね。
カマキリ
(ウイキペディアより)
カマキリは、大きな鎌を武器にした姿から、あまり好きではありませんが、人間に
とっては、田畑を食い荒らすイナゴやバッタ、カメムシやコオロギ、キャベツ等に
つくアオムシらを捕食し、幼虫時にはアブラムシやアリを捕食するため、むしろ益虫
とみなされる場合が多いようです。しかし、養蜂家にとってはミツバチを捕食される
場合があるので害虫とみなされます。 また、ガーデニングの害虫駆除の一環として
カマキリを放し飼いにする方法もあるなど役立っている場合もあるのですね。
昨日の夕方5時前の北東の空のまだ明るい中にまん丸い満月が優雅な姿を見せて
いました。今年、地球から一番遠い、一番小さい満月です。
アメリカでは、12月の満月を cold moon と呼ぶそうです。
満月 (12月19日16時45分頃)
(ベランダより)
カマキリとは関係ありませんが・・
草原情歌 - 胡美芳
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