福島第一原発事故の後、脱原発が大きな国民的論議となり、大半の国民は脱原発を求めていた。しかし夏が過ぎ、12月の衆議院選挙では「脱原発」は大きな争点とならず、原発を推進してきた自民党が圧勝。安倍総理も「原発稼働ゼロ」を「ゼロベースで見直す」とはっきり表明しました。
日本の将来を左右するともいえるエネルギー政策について、政治家は語らずメディアも取り上げず、国民も無関心です。こんなことでよいのであろうか? そうです、そんな問題は答えが出ているのです。
世界で急速に進むシェールガス革命が世界のエネルギー問題を解決してしまったと、行っても過言でないくらい、あたらしエネルギーの世界が開かれようとしております。産業革命の再来です。
ネットで調べてみたら、シェールガスが米国では実用段階に入り、エネルギー最大の輸入国から輸出国へ変わります。所有する100基の原発も次々と廃炉されるのが既成事実となりつつあるのです。米国において、競争力を失っていたエネルギー多消費産業の鉄鋼業、化学工業などが燃料コストの激減で復活し、 既に新設投資が進んでいるのです。
世界でエネルギー秩序は大きく変わろうとしているのに、今でも原発再稼働問題で揺れている日本。プーチンが、売り先がなくなる天然ガスを日本へ売り込もうと、領土問題に絡めてやんわりと日本に近づいていることに気付かぬ日本。
国会でも、シェール革命を、経済再生の最大の課題として議論する気配もない。
あまりにも、世間知らずの世界音痴の政治家と言えないでしょうか。
しかし、ご安心ください。米国のシェールガス革命を支えているのは、日本の技術なのです。関連の日本の企業、商社等 民間セクターはたくましく積極的に動いているのです。
下記の参考資料を読めば、日本経済の将来も大きく恩恵を蒙ることが分かります。
参考資料: 東洋経済 1) シェールガス革命で世界は激変する(1) 泉谷渉
2)シェールガス革命で世界は激変する(2) 長谷川慶太郎
日経ビジネス 5)日本はシェールガス革命の恩恵を受けることが出来ない
7)米シェールガス革命 欧州にエネルギー戦略の転換迫る
Diamond On Line 8)シェールガス革命で激変するエネルギー調達戦略
News week 9)中国も追うシェールガスの野望
makが指摘しているように、日本でもう少し本腰を入れて取り組むべき事柄だと思います。 C02は、少ないようですがメタンによる温室効果ガスとして悪い影響を及ぼす、あるいは水圧破壊による水資源への影響など重要な課題がありますから、十分にアセスメントしながら開発に積極姿勢であるべきでしょうね。
アメリカは、このガス開発で述べ50万人の雇用を生み出したとも言っていますし。
そういえば、エネルギー問題についてどうしたのでしょう?
石油の埋蔵量は20-30年、石炭は100年持たないと言われていたが、シェールガスの採掘が現実となり、化石エネルギーの埋蔵量は150-300年は大丈夫と言われてるようになった。
CO2排出量も石炭より40%石油より15%少なく、電気発電コストは石油10円に対し6円と安い。
大量に使う排水と薬剤に起因する公害問題も水処理技術で対応できると。
米国では、こうした潤沢なコストの安いエネルギーが出現し、エネルギー多消費型の鉄鋼業、化学工業が復活し、工場新設投資が急速に進んでいる。化学素材のエチレンの工場が競争力をつけ、国内生産が戻ってきたという。米国経済は2020年までに、雇用は350万人増得え、GDPも最大3%増えると予測されている。
かくして、米国はエネルギー輸入国から輸出国へ変貌し、資源覇権国になり、世界一の経済大国としての地位を維持していくことになる。
米国に続いて世界でシェールガスが掘り出され、豊富なエネルギー資源でもって世界は豊かになっていくと期待される。
日本ではシェールガスはほとんど取れないが、シェールガス採掘や貯蔵、輸送、水処理技術の分野で、米国をはじめシェールガス採掘国を支えていく、技術を持っており、その役割を果たすことで経済的な恩恵を受けることになると期待されている。また米国はじめ世界から安いエネルギーを調達することで、大きなメリットがある。
世界はみんな挙って豊かになっていく楽しい夢が見られそうである。こうした夢の実現を見るために健康を維持して長生きしたいものである。
bonが以前張り付けてくれたLos Indios tbajarasをメロディーとして張ったので、お暇の折にも、音楽を聴きながら参考資料を読んで、シェールガス革命に関する夢のある話をお楽しみください。