りおんの本棚 Shoji Rion

庄司利音の作品集 詩とイラストと朗読ライブ

詩 「 観覧車 」

2018-01-21 14:13:53 | 

新月に 鉄骨を ビスで留め

時空の行き止まりから 行き止まりまで


がん らんらん

がん らんらん

かき回せ!

かき回せ!

観覧車・・・

観覧車・・・



一度 だけしか 乗れないよ

一周 きりで 降りるんだ


巡る 巡る

誰も みんな

いつか 必ず

降りる時が やって来る

つないだ手を 離すときがやってくる



がん らんらん

がん らんらん

かき回せ!

かき回せ!

観覧車・・・

観覧車・・・



窓の明かりが 一つ消えるたび

昼間 息をひそめていた 隠れた心が呼吸をはじめる


届かなかった願い・・・

失った愛情・・・

多くの悲しみと 消えない苦しみ

そして 僅かに 確かに きらめいた

幸福と安らぎの記憶



隠された心は 隠したまま

言葉にしなかった思いはそのままに

闇の素粒子にまぎれ

南風に乗って

蜂蜜の糸を引きながら 旅立っていく



遠く遠く時は流れ

けれど振り返れば

一瞬だった



一人 降りれば

また別の悲しみが 乗ってくる

一人 降りれば

次の苦しみが また乗ってくる


ゴンドラは 巡る

人は巡る

心は巡る


がん らんらん 

がん らんらん

かき回せ!

かき回せ!

観覧車・・・

観覧車・・・



もしも、あの時

もしも、あの時・・・


がん らんらん  がん らんらん 

がん らんらんらん・・・

この記事についてブログを書く
« 詩 「雨の朝」 | トップ | 詩 「 張り紙の店 」 »
最新の画像もっと見る

」カテゴリの最新記事