はじめに画家は 空の色を描き出した
空の色
空の色
空の色
画家のごつごつと折れ曲がった鼻に
澄み渡る空の色が吸い込まれた
それから画家は 土の色を描き出した
土の色
土の色
土の色
画家のざらざらとひび割れた爪に
湿った土の色が染み込んだ
最後に画家は自分自身を描こうとした
自分の色
自分の色
自分の色
画家の深い眼差しが 遠い時の流れを 追い求めた
眉間の皺がいっそう深く刻まれた
風は静かに彼を見守った
彼は絵筆の先に、彼のすべてを
力強く注ぎ込んだ
空と
土と
・・・そして
花火のような
アマリリス