アクリルの街
すすきは、
生温くなってきた風に 急き立てられるまでもなく
そろそろ自分の居場所がないことを、それは それで わかっていたが
それでも まだ しばらくは、
砂利コロだらけの この線路の脇に 居なければならないのは
どうしようにも、どうにもならない有り様だった
不透明な液が混ざって 濁った朝が プツプツと泡ぶくを立て始めると
ズラズラとくっ付いた始発電車が
永遠の半分辺りまで 連結を繰り返して
起き抜けのぐずりはじめた街を
一巻き、ニ巻き、
気だるそうに縛り始める
今日は どこの誰を どこのどこまで 運ぶのだろう…
すすきには 関係がない
いずれにしても、どうせ、またカラッポになる
カラッポなって 繰り返して またカラッポになる
すすきは 咳き込むように 微笑んだ
昨日の今頃もそうであったが、
今日も同じように、
すすきは、
かったるそうに ため息をつく
るーや、るーや
るーやるーや
前のめりに立ったまま、
どうにも、どうしようもなく
るーや、るーや
かったるそうに
そうして すすきは
自分の痩せこけた穂を、風によりかけて
無駄死にするであろう自分の分身を蒔きはじめた
あっちへ お行き・・・
こっちも お行き・・・
るーや、るーや
かったるそうな斜めの街に
かったるそうな斜めの街に
るーや、るーや
黙りこくった綿を蒔く
黙りこくった綿を蒔く
落下地点は…
るーや、るーやら
アクリルの街
すすきは、
生温くなってきた風に 急き立てられるまでもなく
そろそろ自分の居場所がないことを、それは それで わかっていたが
それでも まだ しばらくは、
砂利コロだらけの この線路の脇に 居なければならないのは
どうしようにも、どうにもならない有り様だった
不透明な液が混ざって 濁った朝が プツプツと泡ぶくを立て始めると
ズラズラとくっ付いた始発電車が
永遠の半分辺りまで 連結を繰り返して
起き抜けのぐずりはじめた街を
一巻き、ニ巻き、
気だるそうに縛り始める
今日は どこの誰を どこのどこまで 運ぶのだろう…
すすきには 関係がない
いずれにしても、どうせ、またカラッポになる
カラッポなって 繰り返して またカラッポになる
すすきは 咳き込むように 微笑んだ
昨日の今頃もそうであったが、
今日も同じように、
すすきは、
かったるそうに ため息をつく
るーや、るーや
るーやるーや
前のめりに立ったまま、
どうにも、どうしようもなく
るーや、るーや
かったるそうに
そうして すすきは
自分の痩せこけた穂を、風によりかけて
無駄死にするであろう自分の分身を蒔きはじめた
あっちへ お行き・・・
こっちも お行き・・・
るーや、るーや
かったるそうな斜めの街に
かったるそうな斜めの街に
るーや、るーや
黙りこくった綿を蒔く
黙りこくった綿を蒔く
落下地点は…
るーや、るーやら
アクリルの街