『ラスト・ビジネス』エピローグ「回想中の幕間劇(インターミッション)」

そんな大事件と関わってから、もう何年経つんだっけか。
俺たち4人が初めて挑んだ冒険は、
つまるところ、当時の世の中を変えちまったわけだ。

マティウスを倒した俺たちは、反乱軍に属してた他国から表彰……
なんて平和なオチにはならなかった。
何せ天下の一大事。
各国の軍のお偉いさん達に、マティウスの死体もないのは
どういう事だ？って詰め寄られた。

俺は元々説明するのが下手くそだし、
アジュアもガキだったからどうにも信じてもらえず、
セーブルはノーコメントとか言って、肝心のエリュテイアは
ドコへ旅に行ったかも分からなくて。
俺たちも面倒くさくなったから逃げ出して、
結局ウヤムヤになったんじゃないかと思う。

ま、名誉とか勲章とかどーでもいいし。
どっかの軍人なんか、やらされても、くたびれるし。
少なくとも俺は、こうしてお宝探しする生活の方が合ってる。
ただ、今やってる冒険は、正直やばい。
偶然手に入れた、このアイテムの正体を知った時は本当に驚いたぜ。

色々あって俺たちは、魔物が無限にあふれてくる穴を塞ぐため、
マジモンの魔王の城の一番奥へ、こうして急いでるってわけ。

さあ、今度の扉の先には、一体何が待ってるんだ！？

『ラスト・ビジネス』〈了〉