(初稿がクラッシュしたため書き直しています)
『デラックスな拳銃』
新潮文庫、番号1、『ようこそ地球さん』収録。
タイトル通り、『デラックスな金庫』のバリエーション。
趣味が高じて財を投じて凝りまくった品を作った人の話。
ただ、ベースになっているのがピストルというのは、この21世紀でも、日本で使うと考えたら違和感。
本当はアメリカとか舞台なんだろうか本作。
それに、あまりにも使い道の幅が広いため、様々な機能を持ち合わせた武器というよりも、端末の持ち合わせる様々な機能の一つが武器でもある、という感じの比重にまでなっているように感じる。
今時の感覚なら、スマホにスタンガン機能とか、そういう類を付ければ、似たような代物になるだろうか。
充電池が暴走したら兵器だものね実は電子機器って。
ところで、星氏といえば、自らの書いた作品を後年、時代背景に合わせて片っ端から書き直した事が知られている。
電話のダイヤルをプッシュホンに変えたのがその一例だ。
だが、そんな星氏でもフォローしきれなかった事柄もある。
まさか、テレカの変遷さえ飛び越して、公衆電話自体が消えつつあるとは、どのSF作家の方々も予測できなかった。
昔のSFを読むと、普通に車載電話使ったりしてますしね。
もし星氏が存命だったら、一体どんな風に書き直しただろう。
順当に考えたら自販機か、またはゲーセンの両替機か。
もしもの改訂版を、読んでみたいかも。
それでは。また次回。