『万能鑑定士Qの事件簿1』(by松岡圭祐)、読了。
「人が死なないミステリ」という触れ込みが、何となく気になっていた。
因みに、ミステリには死体が必要、と訴えたのは、
「ヴァン・ダインの二十則」である。
因みに因みに、人死にを扱わないミステリの良作など、
掃いて捨てるほどある。年少者向けなら当然の話。乱歩とか。
だから、よほど捻った展開でもなければ……と、
読む前から相当に目を厳しくしていたのは確かだ。
読み終わって愕然とした。
人は死んでないけど、日本が殺されてる。
より正確には、日本経済が。インフレで。
一方、起こる事件の謎は、殆ど何も解けずに終わる。
怪しい料理教室の目的が分かったくらい。
冒頭から引っ張ってる「力士シール」も、
日本経済が崩壊した事情も分からないまま。
主人公・凛子の素性も詳らかにされず、読者にだけ明かされる消化不良。
そもそも時系列も場所も頻繁に飛ぶせいで、酔った。
全ては第2巻で明かされてるらしいが、そういうのは私の趣味に合わない。
未完成の物を売るのはどうかと思うんだ。ホント。
それでは。また次回。
「人が死なないミステリ」という触れ込みが、何となく気になっていた。
因みに、ミステリには死体が必要、と訴えたのは、
「ヴァン・ダインの二十則」である。
因みに因みに、人死にを扱わないミステリの良作など、
掃いて捨てるほどある。年少者向けなら当然の話。乱歩とか。
だから、よほど捻った展開でもなければ……と、
読む前から相当に目を厳しくしていたのは確かだ。
読み終わって愕然とした。
人は死んでないけど、日本が殺されてる。
より正確には、日本経済が。インフレで。
一方、起こる事件の謎は、殆ど何も解けずに終わる。
怪しい料理教室の目的が分かったくらい。
冒頭から引っ張ってる「力士シール」も、
日本経済が崩壊した事情も分からないまま。
主人公・凛子の素性も詳らかにされず、読者にだけ明かされる消化不良。
そもそも時系列も場所も頻繁に飛ぶせいで、酔った。
全ては第2巻で明かされてるらしいが、そういうのは私の趣味に合わない。
未完成の物を売るのはどうかと思うんだ。ホント。
それでは。また次回。