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宮城県沖地震で、だだ一つだけ天井の崩壊した屋内プールの施工、管理に批判が集中されるなか、運転を停止したままの女川原子力発電所のニュースが18日以降、皆無の状態です。その背景を考えてみたい。
新聞の見出しを見ると、「 女川原発は設計時の想定を超える衝撃 」を受けた事を報じています。
・読売新聞: 『 地震で停止の女川原発、設計の想定超える揺れ 』
・朝日新聞: 『 女川原発、運転再開のめど立たず 宮城地震 』
女川原発に関する最新の報道は,TBSインターネット版の19日のものですが、どうした訳か削除され、その後の新しい報道は見当たりません。
これまでの新聞報道によると、女川の標高15メートルにある原子炉格納容器は、375ガルまで堪えられ、他の部分は、250ガルまでであるといいます。
今回の地震では、東北電力の発表では、女川原子力発電所が受けた衝撃は、251ガル。さて、例の『 仙台 吊り天井事件 』を考えるに、はたして信用に足る数字でしょうか。
そこで、国立 防災科学研究所のデータを確認して見ましょう。
2005年8月16日 宮城県沖の地震による強震動について
このページ最初の「 MAX.ACC (Ground) 」とある図が、今回の地震の最大加速度を示しています。
なんと、この図で見る限り、原子力発電所のある付近は、375ガルを超えた 赤い色に 塗られています。女川町の北隣りの河北町では、462.1ガル、南隣りの牡鹿町で、499.5 ガル。歌津町では、501.3ガル!
仙台市の観測点でさえ261.7 ガル、塩釜で292.1 ガル、石巻で、259.2 ガルです。( 参照 :観測点の位置 ・ 250ガル以上では原子炉周辺設備の限界を超える) かようなカラクリが秘んでいました。
日本の他の原子力発電所の耐衝撃強度は、東海沖地震に備える静岡県の浜岡原子力発電所が、600 ガルまで、新潟県柏崎原子力発電所でも、450ガルでと、女川原発の375 ガルよりも、丈夫に創られています。
私は、別に原発反対論者ではありませんが、この程度の地震で運転出来なくなるようでは、仙台名物の牡蠣や、笹かまぼこ、それに銘菓「 萩の月 」も安心して食べる訳にはいかなります!
尚、直下型の阪神淡路大震災では、600~800 ガルが観測され、中越地震では846 ガルが観測されています。もし女川が、直下型地震に見舞われたら・・・
さらに、スマトラ沖のような大規模な津波に襲われたら、いったいどうなるのでしょうか。( 原発の標高は、15mもありますが・・;)
私たちは、自然史的には、スマトラ沖 M9の地震などよりも,はるかに大きな地震や津波が有った事を忘れてはなりません。
唯一崩壊した『 仙台 吊り天井 』事件に戻る.
☆ 関連記事 ・「防災の日に思う」 ・「 イギリス湖水地方の核汚染 」
-参考-
・『 強振動の基礎 』 ウエッブテキスト版
木下繁夫(防災科学技術研究所)・大竹政和(東北大学教授) 監修
・社)日本建築構造技術者協会. 地震の大きさ
・日経新聞 今日の株価: 9506番. 『 東北電力 』
・日本の原子力発電所の耐震性については、朝日新聞の9月28日朝刊に、記事が載っています。
プールの天井も気になりますが、同じく女川原発も気になっています。
一時、原発からもくもくと煙が出ていたのに、
その後の様子は一切伝えられません。
隠すほどまずい状態なのかと、心配になりますね。
きちんと本当の事を知らせて欲しいです。
女川原発の報道、18日の北海道新聞インターネット版を最後にほとんどなくなりました。
東海地震の想定地域では、浜岡原発のことでかなり世論が盛り上がっていました。
一方、きたる宮城県沖地震では、女川原子力発電所のことは、あまり取り上げれれずにいました。衝撃耐久性が、375ガルまでと頼りない限りです。
今回は、地表での地震波の衝撃力は千ガルを超えたのではないかといわれてます。
当日の原発の様子、テレビでご覧になったことと思いますが、どんな様子でしたでしょうか。よろしければ詳しくお知らせ下さいませ。
自然災害に強い建物を作らなければいけないと改めて思いました。
神戸の直下型地震の破壊力、本当に恐かったです。
今回は、震源の遠い海溝型の地震でしたが、頑丈な原子力発電所のガラスが壊れたそうです。これも、恐い~!
原発については、
地震があったのに平常運転すること事態に
私は恐ろしさを感じています。
危険か無事かではなく、
即、停止して欲しいなぁ。
・・・とにかくこちらからもTBさせて頂きます。
では~
私は埼玉に住んでいるのですが、今まで大きな地震にあったことはないので地震の怖さはよくわかりません。
関東はいつ起こってもおかしくないような状態なので怖いです。
女川原発という言葉をここで知りました。(無知で恥ずかしいです;たった今検索してきました)
地震が多発している地域なのに375ガルとは頼りないです。
安全上問題ないと断言できないはずなのに…;;
では!
実は、私も今回の地震報道で、女川原子力発電所の位置を知りました。仙台湾内にあるものと思っていましたが、太平洋側にあり、呆れています。
私はある大学の資料室で偶然、資源衛星が捉えた放射性物質の分布図を見たことがあります。
日本の原発の周り30kmほどは、自然界にはない放射性物質で、真っ赤に塗りつぶされていました。政府はこれを、健康に影響のないレヴェルと言っています。
女川原発の耐衝撃限度の375ガルは、原子炉格納容器耐久性で、他の多くは、250ガルまでです。
その数値は、一千年に一度の、巨大地震を想定したものだそうですが、M7.2であっさり超えてしまいました。
来る「 宮城県沖地震 」は、M7.5で三倍の出力規模ですから、このままにしておく事は出来ません。江戸時代には、M8クラスもありましたので、到底使い物にはならないことでしょう。
375ガルを超える衝撃を受けて、内部がめちゃめちゃになった所に、大津波が押し寄せて、冷却なんてことにならんとも限りません。
だめだ、コリャァ!(--)ぶ~。今回の「 吊り天井事故 」何だったのかと首を傾げています。.......