三菱トラック・バスからの「 もらい事故 」 その2 相手のトラックを見に行ったら・・・

　前回、三菱ふそうトラックからのもらい事故について、事故の場合は、相手方の整備記録の提出を請求するようにと書いた。三菱ふそう本社のリコール相談窓口では、整備記録の提出を拒絶したり、提出を長引かせたりする場合は、警察官立会いの元に、相手方の車両を確認するように奨めてくれました。　悪質な整備不良を隠している場合があるそうです。(　なお必ず、整備記録簿は、車両登録してから全記録の提出を求めましょう。事故の修理履歴なども、分かります。直近1年分程度では、不十分です。)

　さて、相手方のトラックを見に行ってみました。整備工場に事故時のままの状態で置いてあった。
タイヤを診たら、なんとボウズタイヤだった。
特に、後輪の外側の減りが激しく「 なで肩 」の片摩耗状態でした。

　こうしたタイヤでの公道上の走行は、そもそも禁じられています。一般道を走ってはいけないトラックが、突っ込んできたということになりました。
(運転者には、始業前点検の義務があり、このような状態のタイヤで、路上を走行した場合、警察と陸運局、から、道路交通法違反と、車両運行管理規則違反の処罰を受けるとのことでした.)

　それでは、なぜこのようなタイヤ外側の肩の部分が激しく摩耗しているのでしょうか?
三菱ふそうのホームペイジでは、「急ハンドルを切りますと、タイヤの外周側のショルダ（肩）部分はたちまち磨耗してしまいます。」とあります。三菱ふそうトラック・バス　Q&A　診断3「 ホイール・タイヤの調子が悪い。　タイヤが不均一に摩耗する」＝「　急ブレーキ、急ハンドルの使いすぎ」

　この「事故」現場には、一すじの細長い右急ハンドル痕が残されていました。このトラックは、左にハンドルを切って回避すべきところを、何と、右に急ハンドルを切り、故意に衝突したということになります!!

　三菱ふそう本社のリコール相談窓口の言う、、整備記録の提出を拒否したり、提出を渋る場合は、悪質な法令違反が予想されるという忠告のとうりでした..トラックの運転手は、故意にハンドルを右に切って、わざと衝突させたと考えられます。事故というよりも、事件と言うべきではないでしょうか。

　高校野球で有名な柳ヶ浦高の学校バス（三菱製)の事故なども、シートベルトなしで、車検を取ったとされますが、こうした悪質な「 整備 」や「 検査 」の一例なのでしょう。

＊　gooニュース「 柳ヶ浦高バス、座席ベルトなしで車検通る! 」

以下引用－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
「 柳ヶ浦高バス、座席ベルトなしで車検通る.」　読売新聞.　　　2009年7月14日（火）03:07
　大分県 日出 ( ひじ ) 町の大分自動車道日出ジャンクションで、柳ヶ浦高（大分県宇佐市）野球部のバスが横転し、部員１人が死亡、４２人が重軽傷を負った事故で、横転したバスの運転席以外の座席にシートベルトが設置されていなかったのは、道路運送車両法に基づく国土交通省の保安基準違反だった疑いがあることが、九州運輸局大分運輸支局への取材で分かった。 　毎年の車検でも違反が見逃されており、同支局は事実関係を調査する方針。 バス販売会社によると、事故車と同車種のバスは１９９０年～９３年頃の製造で、定員は４７人。同校は９１年に新車で購入していた。 　同省の保安基準では、８７年９月以降に製造された車には原則として全座席のベルト設置を義務づけている。１１人乗り以上のバスについては、年１回の車検を定めている。今回のバスは、運転席以外の座席にベルトは設置されていなかった。さらに毎年の車検で違反が見逃され、昨年１２月の車検も通っていた。 　同支局は「ベルトがないのに車検を通ることはあり得ない」と指摘。 －－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－