伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(16-2) 1971年5~6月②

2008-04-02 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年
<1971年6月7日(第136回)>
・おふくろさん 森 進一
 詞:川内康範 曲:猪俣公章 R:1971/05/05 HC:13位
 ◆年間チャート(71年)50位(22.1万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲
 ◆第22回・第41回・第45回・第50回・第56回・第57回(1971年・1990年・1994年・1999年・2005年・2006年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回・23回<何れも白組トリ>・27回・32回・38回・39回)
 
※川内、猪俣、森のそれぞれの母親への想いが結実して企画・製作されたという意欲作。売上枚数はそれほど伸びなかったものの、テレビ番組やコンサートでの森の強い思いを込めた熱唱ぶりや、この曲の詞の世界が多くの人々の印象に残り、以後、日本の歌謡史に残る名曲の一つとして親しまれることとなった。
・ふたりだけの旅 はしだのりひことクライマックス 
 詞:北山 修 曲:端田宣彦 R:1971/05/25 HC:11位
・愛のゆくえ 小川知子
 詞:有馬三恵子 曲:長沢ロー R:1971/06/05 HC:59位
・女生きる 杉 直人 R:1971/06/-

<1971年6月14日(第137回)>
・おんな町 美川憲一
 詞:西沢 爽 曲:米山正夫 R:1971/05/25 HC:44位
・この世のある限り 坂本 九
 詞:岩谷時子 曲:Sergio Sensi R:1971/05/05
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(11回)
・恋のジプシー(Ⅱ Cuore E'Uno Zingaro) ナーダ R:1971/-/-<情報求む>
・雲と渚と青い海 岡崎友紀
 詞:なかにし礼 曲:長沢ロー R:1971/06/05 HC:83位

<1971年6月21日(第138回)>
・ひとり寝のかぐや姫 南こうせつとかぐや姫
 詞:阿久 悠 曲:南 高節(こうせつ) R:1971/06/25
 ※山田パンダ、伊勢正三加入前の「第1期かぐや姫」時代の作品。
・長崎未練 青江三奈
 詞:吉川静夫 曲:渡久地政信 R:1971/06/05 HC:48位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・さすらいのギター 小山ルミ
 詞:千家和也 曲:K.Manllov/J.Liebkind/O.Ruuskanen/川口 真<編>
 R:1971/06/01 HC:11位
 ※原曲はフィンランドのバンド、ザ・サウンズが1963年に発表した「Manchurian Beat」。ちなみにこの原曲はインストロメンタルのため歌詞はない。
 ※作詞家・千家和也のデビュー作。
・いつもなら 朝丘雪路
 詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1971/06/21
よこはま・たそがれ 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:平尾昌晃 R:1971/03/25 HC:1位(1971/07/19)
 ◆年間チャート(71年)6位(60.5万枚)
 ◆第13回(1971年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲
 ◆第2回(1971年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第4回(1971年)日本有線大賞新人賞受賞
 ◆第4回(1971年)全日本有線放送大賞(夜のレコード大賞)銀賞受賞曲

 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※上原げんと門下を経て、1965年、「松山まさる」の芸名で「新宿駅から」でデビューするが芽が出ず、1969年、再び「三谷謙」に芸名を代え「雨のヨコハマ」で再デビュー。しかしこれも功を奏さず、70年、歌手生命を賭けてこの年スタートしたよみうりテレビ=日本テレビ系のオーディション番組「全日本歌謡選手権」に出場したところ、見事10週連続で勝ち抜きグランドチャンピオンに輝く。この番組の審査員であった作詞家・山口洋子と作曲家・平尾昌晃に師事し、71年3月、山口が作家・五木寛之から苗字の使用の承諾を得て名づけた「五木ひろし」の芸名で同曲で再デビュー。再デビュー前からの注目度も高かったことや、曲調のシンプルさが大衆に受け入れられ、オリコン週間チャートでいきなり1位を獲得し、累計60万枚以上を売り上げる大ヒットを記録、念願の年末の紅白に最初のデビューから7年目にしてようやく初出場を果たし、一躍、森進一と並ぶ「男性演歌の第一人者」としてのポジションを五木は手に入れることとなった。
 ※この五木の成功を機に、ヒット曲に恵まれなかった無名プロ歌手や、実力がありながらデビューの機会に恵まれない素人がこそって上記の「全日本歌謡選手権」に出場。この番組から八代亜紀、中条きよし、真木ひでとら多くのプロ歌手が再デビューの切符を手に入れたほか、天童よしみもこの番組からデビューのきっかけを作っている。

<1971年6月28日(第139回)>
・なんの気なしに ザ・ピーナッツ
 詞:山上路夫 曲:沢田研二 R:1971/05/-
・私という女 ちあきなおみ
 詞:なかにし礼 曲:鈴木 淳 R:1971/06/10 HC:24位
 ◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
・さいはての唄 ~ノサップ岬~ 都はるみ
 詞:星野哲郎 曲:船村 徹 R:1971/06/25
・甘い生活 奥村チヨ
 詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1971/04/05 HC:31位
 ※野口五郎の「甘い生活」とは同名異曲。
ナオミの夢(ANI HOLEN AL NAOMI) ヘドバとダビデ
 詞:Tirzah Atar/片桐和子<訳> 曲:David Krivoshai R:1971/01/25
 HC:1位(1971/04/19-5/10)  
 ◆年間チャート(71年)5位(66.6万枚)
 ◆第1回(1970年)世界歌謡祭(東京国際歌謡音楽祭)グランプリ受賞曲
 ※ヘドバとダビデは1965年にイスラエル軍の音楽隊で共に活動していた、ヘドバ・アムラニとダビデ・タルの2人によって結成されたデュオグループ。1973年に解散。
 ※ 同曲は1970年、第1回東京国際歌謡音楽祭(世界歌謡祭)にイスラエル代表として彼らが出場した際に唄い、グランプリに輝いたヘブライ語詞の曲「ANI HOLEM AL NAOMI」に日本語詞を付けて発表された作品。レコーディングは2人が国際歌謡音楽祭出場のために東京に1週間滞在している間に行われたという。

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・06/- 1964年に起きたトンキン湾事件(北ベトナムのトンキン湾にある島への南ベトナム政府軍による攻撃)に関連した機密文書をニューヨークタイムズの記者が入手、同事件がアメリカ政府の仕組んだ謀略であることが発覚。
・06/05 国税庁、ネズミ講組織「天下一家の会」に強制捜査。
・06/05 京王プラザホテル、東京・新宿に開業。高さ170mは宿泊施設としては当時世界一の規模。
・06/17 沖縄返還協定の調印式が東京とアメリカ・ワシントンで同時に行われる。NHKはこの模様をテレビ宇宙中継。
・06/30 富山地裁、イタイイタイ病第一次訴訟において原告勝訴の判決を下す。
・06/30 九州縦貫自動車道開通。


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