Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2013年12月号 難民認定(RSD)の移行

2014年08月09日 | 人権
難民の地位の認定(RSD)手続きは、国連難民機関であるUNHCR からケニア政府に移行中だ。

10月初めから難民認定手続きは、難民局(DRA)を通じてケニア政府に徐々に引き継がれている。


難民局は、ケニアにおける移民・登録省のもとで運営され、カクマ難民キャンプにおける難民認定手続きの全責任は難民局が負うことになった。

「我々は、UNHCRから難民認定手続きの全責任をすでに請け負っています」と、カクマ事務所の難民局当局者は明らかにした。

1991年までは、ケニアの難民認定手続きは、ケニア政府が行っていた。 当時、難民の適切な保護の実現はなかなか進まなかったが、手続き自体はケニアが是認した国際難民法に基づいて行われていた。

難民法が制定されるまで、難民問題を扱う法律は国内には特になかった。 ケニア難民法は2006年11月に議会によって可決、2006年12月に大統領の同意を受け、2007年5月15日に正式に公布された。

しかし、1991年からは、経緯は定かでないが、UNHCRがケニア政府に代わって難民認定の責任を負ってきた。UNHCRは国家として重要な役割を数十年も担ってきたのだが、難民はUNHCRが自分たちの期待を裏切ったと強く訴えている。

UNHCRの難民認定ガイドラインによると、庇護希望者やその家族は、世界の難民の地位を決定する国際法に関する1951年のジュネーブ条約に規定されているように、6ヵ月または遅くとも1年以内に難民認定の決定を得なければならないことになっている。

何百人もの庇護希望者は、UNHCRによって民申請を却下され苦しんでいる。UNHCRは基準期間内に結論を出していないし、正当な法の手続きも経ていない。つまり、国際的な難民保護という観点からみると法規を犯していることになる。

庇護希望者は、自分たちの難民地位が決まらないままカクマキャンプで長年待たなければならない。 庇護希望者はどっちつかずの常態で、ひどい挫折に苦しみ、精神的な混乱も引き起こしている。

2013年から、難民認定手続きは再びケニア政府に引き継がれ、難民局とカクマキャンプ管理事務所が任に当たるようになった。

KANEREは、ケニア政府が長年、難民認定という国家の役割の全責任をUNHDRに負わせながら、なぜ今になってUNHCRからその責任を取り返すことにしたのか、調査を続けていく。



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