Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2013年8月号 カクマの洪水で少なくとも6人が死亡

2014年04月18日 | 最新ニュース
4月から5月にかけての激しい降雨により、少なくとも6人が亡くなり、2人が行く方不明になっている

5月3日、アリ・ユスフ氏がトゥルカナのロドワーから1kmしか離れていないカワラセ川で死亡した。アリ氏はビジネスマンで、二人の同僚と一緒に激しい流れの中を横切ろうとして、不運にも溺れてしまった。2か月前には、少なくとも3人の難民男性が、カクマ1と2を分けている季節川のナベクを渡ろうとして溺れた。夫々、ソマリア、ブルンジ、コンゴからの難民だった。3月28日の夕方には、ダルフール生まれのアブダルアキール・アーメド氏が、キャンプのカクマ2からカクマ1(ホンコン)に向かおうと同じ川を渡って死亡した。アブダルアキール氏は26歳、カクマキャンプのカクマ1ゾーン3ブロック9に在住していた。

5月7日の大雨がタラク河の大洪水を引き起こし、翌日の午後、水が引いた川底で、既に息絶えていた男性の遺体が発見された。第一発見者はキャンプの市場に向かっていた地元トゥルカナの羊飼いたちで、直ぐに難民キャンプに知らせた。4時18分、KANEREの記者が現場写真を撮った。次いで、キャンプの警備員が警察に連絡し、遺体を難民病院に運んだ。はっきりとは特定できなかったようだが、地元の村人だと言われている。


【写真】洪水に殺された

今年の第一四半期には、カクマ周辺は高温と粉塵嵐に見舞われてきた。しかし、4月の半ばから5月にかけては、一変して雨が降り続いた。KANEREがインタビューしたキャンプの住民によると、5月の初めは、近年に経験したことのないような激しい雨だった。「私がカクマに住み始めてから最も激しい雨と洪水でした。あんな雨は見たことがない」 とカクマ1ゾーン6の、川底の膨れた遺体の目撃者は話した。雨の日の午後に行方がわからなくなったのは、後にカクマ1に住むモハムド・アブディカリム氏と判明した。ソマリアの難民だった。悲しいことに、彼の遺体は見つかっていない。

カクマキャンプの周辺の地形環境は、住民にとっては新たな知見だった。カクマの3つのセクションは雨期にだけ流れる川で区切られている。これらの川は、雨や雲の兆候がないのに突然、洪水をもたらす。キャンプが地溝帯の底の不毛な場所にあるからだ。雨期にウガンダ高原に降る雨が、ウガンダとの国境に近いカクマキャンプの洪水の原因となるのだ。

ソマリアコミュニティのリーダーによれば、ソマリアではカクマとは違い、川はゆっくりと流れ水圧も小さい。彼はインタビューに答えて、「カクマの雨期の川は非常に危険だ。川の音は、まるでライオンの遠吠えのように轟く」 と言う。キャンプの生活は好ストレスが多い。そのため、人々は安らぎを求めて雄大な川岸に集まる。ソマリアの住民は、母国で川に親しんでいたので、トゥルカナの川が豪雨や洪水の危険をはらんでいるとは知らずに、日常的に川にでかける。そうして川の悲劇の犠牲者となる。コミュニティーリーダーによると、「立ち会っただけでも、7人以上のソマリア難民が川の洪水による事故で死亡している」のだと言う。

KANEREは、難民コミュニティーに再度、氾濫している川の周辺の危険性を伝えたい。人道支援のNGOが、毎年罪のない犠牲者を出し続ける洪水の頻発期に、周辺住民への安全意識を呼び起こすことに力を貸してくれると、とても助かるのだが。



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