Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2013年11月号 イスラム教徒がイード・アル=アドハーを祝う

2014年05月28日 | コミュニティーとカルチャー
きれいな衣装で着飾った信者たちが、カクマのフットボール競技場に集まり早朝の祈りを捧げた。


【写真】地面敷かれた祈りを捧げる人たちのマット

2013年10月15日に、カクマのイスラム教徒たちが屋根のないフットボール競技場に集まり、イード・アル=アドハーを祝った。このイード(祝祭)はイード・アル=ハジー、つまり「犠牲祭」として知られている。イスラム教の暦における重要な祝日の一つで、この日は聖都メッカへの巡礼の旅を終える日の翌日にあたる。

これに先立ち、イード・アル=フィトルが行われた。これは世界中のイスラム教徒が行う聖なるラマダン月の断食が終わったことを祝して行われる。

「この日を迎えられたことをとても嬉しく思います。たくさんの食べ物と新鮮な果物を家族のために買いました。支援物資の食糧は値段が高いのですが」祈りの会場にいたイブラヒム・アブドゥラヒはそう語った。


【写真】祭りの食材

カクマ1地区の難民キャンプ市場は、食料や飲み物、衣服を買い求める人たちで賑わい、幸せそうな顔と優しさ、愛情に満ちていた。

カクマ1地区のモスクでは、ある部族長が「イードはとても素晴らしい日です。私たちは、持っているものをすべてコミュニティーの最も弱い立場にある貧しい人たちに分け与えなければなりません」と力説していた。

カクマのイスラム教徒の指導者たちは、イスラム教の難民たち、特に若者たちに、政府の取締りで国内の難民の移動が制限された後なので行儀よく行動するように促していた。

カクマキャンプでは、警備の強化を実感する出来事があった。アルカイダと連携しているテロリスト集団、アル・シャバブが実行犯とされるナイロビのショッピングモール、ウエストゲートの痛ましい事件のあと、警察がテロの容疑者や不法移民を逮捕したのだ。

KANEREの記者との話の中で、何人かのイスラム教徒の指導者らは次のような心配を口にした。ケニアがソマリアでアル・シャバブの排除に力を入れていることを難民たちは支持している。大勢のソマリア人難民が、ソマリアで支配権を握っているアル・シャバブは迫害や非合法的な殺人をしていると主張している。だからこそ人々は、ケニアに難民として逃れてきたのだ。

イスラム教の指導者たちは、ソマリアから移ってきた難民が警察の嫌がらせの標的にされるのはおかしいと話す。難民は、国連難民高等弁務官事務所とケニア政府の両方の保護を受けるに値する人たちのはずだ。「私たちを含めてみんな、アル・シャバブはテロ組織だとわかっています。そして世界中のテロリストは排除されるべきなのです」と、あるイスラム教指導者が匿名で話してくれた。

ソマリア出身と登録されている難民の少なくとも5人が、カクマキャンプで反テロ対策を担当している警官に逮捕された。カクマ3地区出身で部族長もしている著名なイマームも、反テロ対策担当警察官によってさらなる取調べが必要され、ナイロビに空輸される人たちに加えられた。


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