Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2009年5-6月号 トゥルカナ地域のデモ

2009年09月04日 | 最新ニュース
「ンボテ、去れ、オマ、出て行け、今日中に!」 と抗議のシュプレヒコールが繰り返される。怒り狂っているのは地元住民が辺境地帯と呼ぶカクマ・トゥルカナ地域出身者たちだ。ケニアの北西、カクマキャンプでは、UNHCRとUNHCRのプロジェクト実施NGOによる雇用の仕方に問題があると抗議しているのだ。

それはさておき、デモ隊は5月4日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)やルーテル世界連盟(LWF)、その他のプロジェクト実施NGOに向かった。

抗議は次の日も続き、警察とデモ隊の激しい衝突にエスカレート。多くの人々が負傷し、 5日夜のBBCスワヒリ放送でも報道された。

緊張と恐怖がカクマキャンプと近隣地域に拡がっている。国連やNGOが、厳しい対応処置を実施しているからだ。

国連やNGOの車は、攻撃されるのを避けて、カクマには一台も入らない。騒動のあと、キャンプではいくつかの支援が一斉に取りやめになった。

デモに参加したひとりは、「やつらは我々の苦しい状況を考慮すべきだ。我々には仕事が無い。やつらは仕事をくれない。我々が失業しているのに、やつらは遠くの地域の人間を雇っている」 とカネレ記者に話した。国連と地域リーダー、政府当局は状況を正常化させようと5月4日から10日まで、まる一週間かけて話し合ったのだが、解決しなかった。デモ隊は為政者に対して権利を主張しているというのに、おかしな話だ。LWFの人道支援職員は「私たちは難民を助けるためにここに来ている」と 言うのだが。

三者の間で2週間にわたり議論が続いたが、それでも解決には至らなかった。

この騒ぎで、19日から教育局の活動にも影響が出た。「追って通告するまで」 扉は閉められ、学校は閉鎖された。

トゥルカナ地域当局が、「LWFはキャンプでの活動を停止すべきである」 という恐るべき通達を出したのを確認したNGO職員がいるという。

この職員は、「望ましくない人道支援活動職員のリストが回覧されている」 とも言っている。

地元コミュニティーの匿名の情報源によると、彼等の不幸に追い討ちをかけるように、契約を打ち切ったり、トゥルカナ住民の就業を拒否したりという嫌がらせをする職員もいるようだ。

彼らは、少なくとも若者達には、清掃のような単純作業やそれほど熟練を必要としない仕事を提供すべきだ。なぜ500kmも離れた場所から、人を集めて来なければならないのかわからない、と若者のリーダー、サミュエルは話す。

別のカクマの住人は、彼らは我々に、難民と同じ報酬しか支払わないが、これは明らかに差別だと批判した。問題の解決策がもたらされるまで、しばらく目が離せない。


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