Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年11月号 編集者からの手紙

2021年01月23日 | 編集長からのメッセージ
読者の皆様

カクマ・ニュース・リフレクター(KANERE)の最新版をお送りできることを、編集者一同、たいへんうれしく思います。

2008年以来、KANEREは主に、カクマ難民キャンプで暮らしている難民の問題をお伝えしてきました。この逆境の中で、経済的にも安全面に於いても課題はありますが、引き続き報道を続けていく所存です。

今回のKANERE発行に当たっても、読者や支援者の立場に立ち、真実に基づいた考えや分析を提供しています。本号の記事で、コロナの感染拡大により、難民がさまざまな制約を何とか耐え忍んでいる状況がわかります。最近成立した強制措置の検証と共に、気候変動の影響でカクマキャンプに避難している難民数が増大している問題も分析しています。

治安の問題についても議論し、大勢の難民が暮らしている地域での夜間襲撃事件について報告しています。死傷者まで出た事件もありました。最後に、コロナの蔓延による心の病についての記事もあります。社会での孤立が、難民や難民申請者の心に深い傷を負わせ、自殺行為や性的暴力まで起きていることがわかります。

本号を準備するにあたり、多国籍のKANERE編集チームは、各コミュニティと協力して、コロナ感染防止や拡大阻止の意識向上に努めてきました。ドラマ仕立ての音声放送も行いました。この活動は、国際協力公社市民平和支援プログラム(GIZ-CPS)の支援で実現しました。私たちはこれまで、英語、ソマリア語、スワヒリ語などを含む多くの言語でコミュニティと接触し、呼びかけを行ってきました。その一環として今回、南スーダンのヌエル族とディンカ族の言葉も加えて音声放送を行いました。カクマ在住のスーダン人難民は約10万人いるので、彼らにも母国語で情報を伝えることができるようになったのは喜ばしいことです。

私達の放送によって、カクマの4つのキャンプとカロベイエイの住民はこのパンデミックについて事実を知ることができるようになりました。こうした素晴らしい成果が上がったのは、国際協力公社市民平和支援プログラムとケニア・コミュニティ・メディアネットワーク(KCOMNET)の協力のおかげです。

読者や関係者の方々は記事に関する意見をぜひ投稿してください。特に人道支援活動に従事されている方々にはご見識やご意見をEメール(kakuma.news@gmail.com またはinfo@kanere.org )で投稿くださるようお願いいたします。

敬具
カバタ・ボル、トロッサ・アスラト、G・イブラヒム


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