ストーカー男Ｒ

私が20代前半、日本で働いている時、ストーカーに遭ったことがあります。
一時期、ストーカーという言葉も流行りましたが、、、
まだその頃は「ストーカー」という言葉も流行っていなかったので、
ただただ奇妙なヤツだと思っていた。


ストーカーは会社の同僚Ｒ。
毎日のように家にがかかってきた。
最初は会社の同僚として、話を聞いてあげるつもりだった。
途中で、Ｒが私に好意を持ってることに気が付いた。
私は全く彼のこと好きじゃなかったし、ホントに会社の同僚だから
仕方なく喋ってるくらいの程度だった。
毎回グダグダ言っているので、遠まわしにキツイ言葉を浴びせた。
それでも、彼は全然へこたれない。
それどころか、パワーアップしている。
この男は鈍感なのか？
ハッキリ言った方がいいのかも・・・いや、言わなきゃいけないのかも・・・
「私ハッキリ言って、アンタみたいなウジウジした男大っ嫌いなんだよね！」
「竹を割ったような性格の人が好き！」
それでも彼の私への執着は続いた。


●会社近くの駅での待ち伏せ・・・
会社帰り、Ｒと一緒になってしまった。
「私はビデオでも借りて帰るから、先に帰って！」と、彼と別れた。
私は特に借りたいビデオもなかったけど、とにかく彼と一緒に帰りたく
ないから、レンタルビデオ屋で時間を潰した。
1時間近く居ただろうか・・・
もうそろそろいいだろう・・・

と、店を出ると、Ｒが地べたに座って待っていた。
私は「うっそぉ～!!!!」と恐くなって、見えないフリをして、
急いで改札を入った。
電車に飛び乗って・・・ホッとした。
特急に乗ったから、彼は乗ってこないだろうと思ったのです。
ところが・・・
前の車両からズンズンこっちに向かって歩いてくるＲの姿が見えた。

私は怯えながら、下を向いていた。
電車を降りようにももう扉がしまっている。

彼は私の横で立ち止まり、「なんで逃げるの？」と訊いてきた。
私は無視・・・
周りから見たら、喧嘩したカップルとでも思われているんだろうなぁ・・・
なんて思いながら、誰かに助けてほしかった。
私は無視し続け、次の駅で降りた。
ホント恐かった！！
死んでも死んでも甦って来るゾンビのようだった・・・


●うちの近くの駅で待ち伏せ・・・
数日後、私の誕生日。。。
Ｒがうちの近くの駅の改札を出たところで待ち伏せしていた。
「おかえり！」と言いながら、こっちに向かってくる。
私は、「ナンデェ～?!!!」って心の中で絶叫した。
何故なら、私の家は会社から2時間ほどかかるところだったし、
彼の住む町とも全然離れている。

ありえない！！
普通ありえないでしょ？！
それも、いつ帰って来るかも分からない私を待つ？
私はまた、彼を無視して足早に歩いた。
彼はなんか言っている。
何かを差し出してる。
花束は見えた。あと・・・小さな箱。
なんなの？一体?!!!
私はパニックになった。

家に帰って、Ｒからがかかってきた。
親が電話に出て、取り次ごうとしている。
私は「居ないって言って！」と頼んだ。
親は何も知らないから、電話を切った後、私を酷いヤツだと罵った。
私は我慢できず事情を話した。
そこで弟がポツリ・・・「それって・・・　ストーカーとかいうヤツ
じゃないの？最後には刺されるらしいよ・・・」
そこで私は初めてストーカーという言葉を知った。
そして、ビビッた。


●renkaもビックリ妄想？
また数日後、会社の先輩に飲みに誘われた。
「renkaちゃんにちょっと訊きたいことがある」と言われた。
Ｒの話だった。先輩の話によると、「Ｒは今凄く悩んでいるよ・・・。
renkaちゃんにするか、それともＤさんにするか・・・」
私は「なにそれ？」と口が開いたまま塞がらなかった。
私が「どっちにするか？っていうか、なんでＲが選ぶ立場？」と
先輩に訊くと、「えっ？Ｒの話じゃ、renkaちゃんもＤさんも
Ｒのこと好きだって聞いたんだけど・・・違うの？」だって・・・。
私は呆れた。
今考えれば、私もビックリの妄想なんだけど・・・
何処をどうやったら、そうなるんだろう・・・
妄想ってコワイなぁ…って思ったよ。

それと、余談で・・・私の誕生日の日、花束と一緒に指輪を渡そうと
してたんだけど、受け取ってもらえなかったから、で港まで
飛ばして、海に投げたんだって・・・

「バカヤロー!!」とか海に向かって叫んだのかなぁ・・・
想像して、思わずプッなんて笑ってしまいました。
ドラマの見過ぎなんじゃないのぉ？！

そんなんで、その後もＲからのプレゼント攻撃に遭いましたが、
無視し続けました。
そして、Ｒから解放されました。


教訓：「ハッキリしない態度はやめよう！」