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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを相談、研究しています

田中千穂子『プレイセラピーへの手びき-関係の綾をどう読みとるか』2011・日本評論社-その2・プレイセラピーを言葉にする

2024年08月18日 | 子どもの臨床に学ぶ

 2018年のブログです

     *   

 田中千穂子さんの『プレイセラピーへの手びき-関係の綾をどう読みとるか』(2011・日本評論社)を再読しました。

 2011年に簡単なブログを書いていますが、なんと7年ぶり。

 この間、修士論文の引用文献にさせてもらったりして、断片的な再読はしていましたが、改めての通読は本当に久しぶりになってしまいました(田中さん、ごめんなさい)。

 しかし、やっぱりすごい本です。

 プレイセラピーをこれだけ言葉にできた本は少ないと思います。

 子どもの動きだけでなく、セラピストの動き、セラピストのこころの動き、それらがとてもていねいに、細やかに記されています。

 田中さんがおっしゃる、セラピストの洗練された主観性、経験に裏づけられた専門的な勘、そういったものを高める工夫が示されます。

 そして、田中さんのセラピーで圧巻なのが親ごさんへの援助。

 親ごさんへの援助なしに子どもを助けることはできないという田中さんの強い覚悟が見えます。

 しばしばプレイセラピーが母子同席セラピーから始まるのも道理ですし、親子並行面接を含めてのプレイセラピー、という田中さんの主張にもうなずけます。

 同じ遊戯療法家のゲリー・ランドレスさんの、遊びは子どものことばである、という言葉をひかれていますが、子どもは本当に遊びの中でいろいろなことを示し、いろいろな成長をし、いろいろな創造をします。

 それを支えるのがセラピストのユーモアであり、遊びごごろであり、新鮮さであるようです。

 ウィニコットさんとの共通性を感じながら、とても勉強になりました。

 少しでも近づいていきたいと思います。         (2018 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  


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