【ニュースを斬る】
「借入金=資本」に金融庁がお墨付き
経営者がトクする金融検査マニュアルの活用法
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080515/156882/
「創業の苦しい時に、すぐに返さなくても良いとお金を貸してくれた恩人がいた」――。そんなエピソードを語る経営者は少なくない。実は金融庁は今年度から、銀行など金融機関に対して、そんな貸し出しを増やすよう後押しを始めた。
今年3月、金融庁の検査官が金融機関を検査する際の手引書である「金融検査マニュアル」を改訂して、銀行など金融機関に、返済までの期間が長く、株式のような貸し出しを促す仕組みを導入した。借り入れ条件が、このマニュアルに合致するとみなされた借入金は資本と認められる。
今年1月の新聞報道では、政府系の中小企業金融公庫が、返済期限の長い「劣後ローン」を使った融資サービスを始めると伝えられた。しかし、正確には劣後ローンというよりも、資本とみなされるもの。民間の金融機関でも扱える。しかも金融検査マニュアルの対象は中小企業に限らず、資金使途にも制限はない。
経営コンサルティング会社「ファインビット」社長で中小企業診断士の中村中氏は、この改訂を画期的と評価する。そこで、この仕組みが企業経営に与えるインパクトを語ってもらった。
NBonline(日経ビジネス オンライン)