
(画像はこちらからいただきました。)
心理学用語・ギリシャ神話シリーズの第2弾です。
これは、フロイトの弟子・ユング(後に決別)が、
女性にもエディプス・コンプレックスに対応するものがあると指摘し、
フロイトもそれを受け入れて、概念化されたものです。
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エレクトラは、ミケナイ(ミケーネ)の王・アガメムノンの娘です。
母親は、ギリシャ神話上・悪女と名高いクリタイムネストラ。
クリタイムネストラは最初、タンタロスという王に嫁いでいましたが
彼をアガメムノンに殺されて、そのままアガメムノンの妻となります。
アガメムノンは、トロヤ戦争でギリシャ軍の大将として活躍しました。
最期は、敵国トロヤ王の娘・カッサンドラを側女とし、2人の息子を生みます。
このカッサンドラという女性、アポロン神から預言能力を授けられた女性でしたが、
彼女の預言は人から信頼されないものと運命づけられてもいる人でした。
当たるんですけどね…。
トロイの木馬(写真)なども預言していたとされます。
さて、トロヤを攻略したアガメムノンは、
カッサンドラと共にミケナイに戻る事にします。
カッサンドラはこの時、帰ってはいけないと預言をするのですが
それもまた無視されてしまいます
。
その頃ミケナイでは、クリタイムネストラが、夫の留守中に
アイギストスと密通を行っていました。
2人にとってアガメムノンは邪魔者です。
ということで、その2人は共謀してアガメムノンらを暗殺します。
その時、あやうく死を免れたのが娘・エレクトラとオレステス。
エレクトラは復讐を恐れるアイギストスによって遠い村に嫁がされ、
長い間孤独で貧しい生活を送ることとなります。
ある日、彼女がアガメムノンの墓に詣でていると、
立派に成長した弟・オレステスが現れます。
かくして姉弟は再会を果たし、復讐を誓い、計画を練ります。
そしてオレステスは、エレクトラの手引きに従い、
いとこ・ピラデスと共に、
母クリタイムネストラとアイギストスとを討ったのでした。
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フロイトは、女性の場合、
2~3歳ごろまでは同性である母親を愛着・依存の対象とするが、
次第に、それまで愛着・依存の対象であった母親を
ライバルとして敵視するようになると考えたのです。
それは、異性である父親に対して愛着・依存が始まるからだと考えました。
エレクトラが母の殺害によって父への愛を全うした事から
この話に着目したのでしょう。
エディプスの話もエレクトラの話も、
預言の存在やらギリシャ神話における独特の血なまぐさい家族関係などが
背景にあります。その世界の中に生きた人々の話なので、
エディプス・コンプレックス、エレクトラ・コンプレックスという時、
その背景を無視してその意味だけが取り出せるのだろうか?と
やや疑問を抱きつつ、紹介させていただきました。
心理学用語・ギリシャ神話シリーズの第2弾です。
これは、フロイトの弟子・ユング(後に決別)が、
女性にもエディプス・コンプレックスに対応するものがあると指摘し、
フロイトもそれを受け入れて、概念化されたものです。
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エレクトラは、ミケナイ(ミケーネ)の王・アガメムノンの娘です。
母親は、ギリシャ神話上・悪女と名高いクリタイムネストラ。
クリタイムネストラは最初、タンタロスという王に嫁いでいましたが
彼をアガメムノンに殺されて、そのままアガメムノンの妻となります。
アガメムノンは、トロヤ戦争でギリシャ軍の大将として活躍しました。
最期は、敵国トロヤ王の娘・カッサンドラを側女とし、2人の息子を生みます。
このカッサンドラという女性、アポロン神から預言能力を授けられた女性でしたが、
彼女の預言は人から信頼されないものと運命づけられてもいる人でした。
当たるんですけどね…。
トロイの木馬(写真)なども預言していたとされます。
さて、トロヤを攻略したアガメムノンは、
カッサンドラと共にミケナイに戻る事にします。
カッサンドラはこの時、帰ってはいけないと預言をするのですが
それもまた無視されてしまいます

その頃ミケナイでは、クリタイムネストラが、夫の留守中に
アイギストスと密通を行っていました。
2人にとってアガメムノンは邪魔者です。
ということで、その2人は共謀してアガメムノンらを暗殺します。
その時、あやうく死を免れたのが娘・エレクトラとオレステス。
エレクトラは復讐を恐れるアイギストスによって遠い村に嫁がされ、
長い間孤独で貧しい生活を送ることとなります。
ある日、彼女がアガメムノンの墓に詣でていると、
立派に成長した弟・オレステスが現れます。
かくして姉弟は再会を果たし、復讐を誓い、計画を練ります。
そしてオレステスは、エレクトラの手引きに従い、
いとこ・ピラデスと共に、
母クリタイムネストラとアイギストスとを討ったのでした。
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フロイトは、女性の場合、
2~3歳ごろまでは同性である母親を愛着・依存の対象とするが、
次第に、それまで愛着・依存の対象であった母親を
ライバルとして敵視するようになると考えたのです。
それは、異性である父親に対して愛着・依存が始まるからだと考えました。
エレクトラが母の殺害によって父への愛を全うした事から
この話に着目したのでしょう。
エディプスの話もエレクトラの話も、
預言の存在やらギリシャ神話における独特の血なまぐさい家族関係などが
背景にあります。その世界の中に生きた人々の話なので、
エディプス・コンプレックス、エレクトラ・コンプレックスという時、
その背景を無視してその意味だけが取り出せるのだろうか?と
やや疑問を抱きつつ、紹介させていただきました。