中間玲子のブログ

仕事のこととか日々のこととか…更新怠りがちですがボチボチと。

動機づけについての質問(1)

2011-06-22 18:32:20 | 授業日記
昨日に引き続き、木1の授業(動機づけ担当)での
コメントです。

今回は、質問ですので、答えていきます。

「失敗恐怖は成功願望よりも強いと思います。
失敗恐怖と成功願望の良いバランスはないのでしょうか」

→アトキンソンは、失敗恐怖が強いと、回避してしまうと言いましたが、
 実は、失敗恐怖の方向で、課題に取り組む動機づけが起こることもあります。
 「自分はあまりうまくやれない、だから、失敗しないように頑張ろう」
 といった形の動機づけです。
 今は、「成功できるように頑張ろう」というパターンだけでなく
 「失敗しないように頑張ろう」というパターンでも
 人は動くことが出来る、しかも、その結果に差はないということが
 示されるようになっています。
 自分にあった形で、動きやすいパターンを探すのが
 大事であると考えています。

「学習性無力感において、行動し、結果が伴わないことでおこるということは
レポート等において、一生懸命行動した(レポートを書いた)ときに、
成績の評価(結果)が、自分で思っていた、予想していたよりも悪かった時に
起こるというようなことでしょうか?
評価が悪くても、どこがどう悪かったのかということを
フィードバックされた場合は、学習性無力感は起こらないと思うのですが、
なら、フィードバックされなかったために、学習性無力感が
おこるということではないのですか?」

→評価が悪くても、きちんとフィードバックがなされれば、
 次に行動するための具体的な目標を得ることができるので
 無力感には陥らないでしょう。
 たとえば、どれだけ努力を重ねても、
 常に、レポートに大きく「×」だけされて
 返ってくるような場合には、その教科に対しては
 「何をやっても無駄だ」と、無力感に陥るかもしれませんね。
 もしも、その無力感が他の領域でも回復されないと、
 慢性的な無力感に陥ってしまうかもしれませんね・・・