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東海道・クレマチスの丘

2011-08-25 21:52:54 | 美術[た]
 実家から30分、富士山の麓にある美術館で8月30日まで東海道関連の展覧会をやっている。

「東海道五十三次 - 広重から現代作家まで -」@ベルナール・ビュフェ美術館

 広重の五十三次が55点、棟方志功の五十三次が67点、水木しげるの五十三次が8点、奈良美智の五十三次が16点。奈良美智は自分のキャラで遊んじゃったという雰囲気のゆるい作品。水木しげるは日本橋、戸塚、平塚、小田原、丸子、庄野、御油、京都の8点で、ゲゲゲのお馴染み妖怪が登場する。木彫と摺りはアダチ版画研究所による本格的版画。「日本橋」を渡ってくる鬼太郎の行列、「京師」出迎えの妖怪でぎっしりの三条大橋をバックに鬼太郎と目玉やじおのどアップ、「御油」の旅館の前では、鬼太郎が客引き妖怪に首が閉まるほど荷物を引っ張られている原画に忠実な妖怪道。宿の中で客の足をなめている妖怪「嘗め女」、黄色い着物で男を物色しているのは妖怪「じょろうぐも」こりゃ楽しい。


「東海道 新風景 ― 山口晃と竹和征」@ヴァンジ彫刻庭園美術館

 平素は静岡がんセンターに展示されている、山口晃「階段遊楽園」。縦91cm、横290cmの大きな作品。どこの階段なのかわからないが、ゆったりした白い階段の左右に展開する新旧混合の山愚痴ワールドが展開する楽しい作品。「へび女」なんて看板も掛っていて舞台裏も丸見え。がんセンターに行けばいつでも見られるのだが、がんセンターなんてやたら行かないし、行かなくて済むなら行きたくない場所なので、ここで見られるのは精神的に貴重なチャンスでもある。三島の街中をスケッチした三島名所の絵が十数点。名所と言っても名所じゃないペンペン。「何でもない景」とか「長泉歩道橋」とか「東レ工場外階段」とか名所というより迷所である。とはいえ作風はきっちりしたいつもの山口晃。「富士見の椅子」というインスタレーション作品もあるのだが、床に見立て富士が見える、とかなんとか書いてあって、まさか富士ってソレのことか山口くん?

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