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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『あの頃。』

2021-02-20 21:59:31 | 映画[あ]
『あの頃。』
原作:劔 樹人
監督:今泉力哉
出演:松坂桃李、仲野太賀、山中 崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、大下ヒロト、木口健太、山﨑夢羽、中田青渚、片山友季、西田尚美

 ちょっと前に戸田恵梨香と結婚した羨ましい男・松坂桃李主演。原作者=主人公:劔樹人を演じる松坂さん。松浦亜弥の映像を見たのをきっかけに、モーニング娘。などでお馴染みのハロー!プロジェクトのファンになってしまう男の物語。松浦亜弥というと思い出すのが、はるな愛の大げさなモノマネ芸。だから『Yeah! めっちゃホリディ』はよくわかる。他には『桃色片想い』、『LOVE涙色』くらいしかわからないけれど、けっこう売れてたなって記憶はある。

 そうしてハロー!プロジェクトを応援していくうちに同じようなファンが寄り集まってワイワイガヤガヤと楽しい日々を過ごすことになる松坂桃李。ハロー!プロジェクトに限らず、同じ趣味の人たちが集まって盛り上がるのは楽しいに決まっている。そんな仲間たちの間に起こるあれやこれやで泣いたり笑ったりの青春、というにはちょっとおっさん寄りな仲間たちの通り過ぎたあの頃とその後を描いた、笑えるところがいっぱいある映画。

 松浦亜弥は松坂桃李の同じ中学の2つ上のリアルな先輩だったそうで、サインを貰いに行ったら「事務所が・・・」と断られたという偶然のエピソードも面白い。この役は松坂さんにうってつけの役ということになる。
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『映画 えんとつ町のプペル』

2021-02-13 16:21:35 | 映画[あ]
『映画 えんとつ町のプペル』
製作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
監督:廣田裕介

『えんとつ町のプペル』という絵本が出た時、キンコン西野がプロデュースしたということで話題にはなっていたが買わなかった。芸人が別なことをやり始めると、あれこれと色眼鏡で見られてしまうことも多い。特に西野さんは「はねるのトびら」が終わった後はなんとなくヘタレ芸人扱いされていたので、なおさらだったかも。ゴッドタンなんか見ていたらもう気の毒なくらいおもろかった。

そんな西野さんが創った絵本がアニメ映画になったと聞いた時も、すぐ見ようという気にはならなかった。そもそもアニメは頻繁には見ないし。それが今回、やっぱり見ようという気になったきっかけは、Twitterに流れてきたハッシュタグ《#プペルを知らない人がプペルだと思う画像を貼る》ってやつを見た時だった。ホントにプペルを知らない人たちや、知ってるけど知ってるって思われたくない人たちが、あれこれといろんなプペルとしか思えない画像を張り付けていて爆笑。まぁ私も勘違いしてたんだけどね。だから何がプペルなのか確認しに行ったのだ。

えんとつから煙がモクモク出ている町で起こる物語ってことで、退廃的なビジュアルはちょっとワクワクさせてくれる。なぜそんなにモクモクしているのかという謎もだんだんわかってくる。その町に住むプペルという名前だと思われる少年がプペルという名前だと思われる煙突の掃除をしたり、プペルという名前だと思われるジャイアンみたいな少年に殴られたり、プペルという名前だと思われる警察に追い回されたり、プペルという名前だと思われる盗賊に出会ったり、プペルという名前だと思われるゴミ人間を助けたり、プペルという名前だと思われる爆弾を手に入れたり、プペルという名前だと思われる粗末なご飯を食べたり・・・結局プペルって何なの? なんてことは映画を見ていればわかるので心配ない。

プペルのプロデューサー西野さんは先日、所属先の吉本興業を退社したと報道された。最近はいろんな芸人さんがぞくぞく退社しているのでさほど珍しくもないが。今後西野さんがこういう方面で大活躍できるのかどうかは知らんけれど、もしかしたらすごい巨匠になるかもしれない。そうなった頃、「彼は昔は芸人だったんだよ」って言われても知らない人がいるような時代になっているかもしれない。そう、北野たけし監督がコマネチだったことを知らない人がいるように。
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『男はつらいよ 50 お帰り 寅さん』

2020-01-13 18:06:23 | 映画[あ]
『男はつらいよ 50 お帰り 寅さん』

監督:山田洋次
出演:渥美 清/倍賞千恵子/吉岡秀隆/後藤久美子/前田 吟/池脇千鶴/夏木マリ/浅丘ルリ子


 見る気はなかった。なのに横尾忠則先生が騒ぎ出したもんで、なんかね、見たくなっちゃった。炎上商法に引っかかった気分である。

 寅さんシリーズの大ファンというわけでもない。寅さんを映画館で見たことは無い。どこで見たのか? テレビのロードショー、あるいは、観光バスの前に付いていたテレビで見た。50年でこれが50作目だという。でも私が真面目に最初から最後まで見たものは、たぶん数えるほどしかない。観光バスではほぼ必ずと言っていいほど「男はつらいよ」をやっていた。でも終わる前に目的地に着いちゃったり、途中で寝ちゃったりで、結局ちゃんと見たかどうかもわからない。

 シリーズをあんまり見ていない私でも「俺のメロンがなぜ無いのか、ワケを聞こうか?」ってシーンは見た覚えがある。どんだけ見てなかったかと言うと、吉岡秀隆が出演していたことを知らなかった。「北の国から」や「Dr.コトー診療所」の印象はあるけれど、「男はつらいよ」で吉岡秀隆の印象がほぼゼロ。やっぱりぜんぜん見てなかったのだ。

 誰が出るのか確かめもせずに見に行ったので、ごく普通にゴクミが出て来てうひゃぁってなった。byアレジ

 回想シーンが多用されていて、そのたびにマドンナ役として、有名女優の若い頃の姿が次々続々と現れる。若い吉永小百合とか、若い八千草薫とか、若い大原麗子とか、若いいしだあゆみとか、若い都はるみとか、上げたらキリがない。もちろん若い後藤久美子も出るわ出るわ。あっ、忘れてた。若い渥美清もあちこちに出て来るし。中には既に亡くなっている俳優さんもいるので、誰がご存命中なのかだんだんあやふやになってくる。これが横尾先生が騒いだ事柄なんだろうなぁって思いながら見ていた。

 懐かしいシーンがたくさん出て来る集大成みたいな映画だから、寅さんファンにとっては見逃せない映画だろう。映画館内を見渡すと、端から端まで若い人!じゃない人たちで占められていたし。

 May the fiftieth be with you.
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『YESTERDAY』

2019-11-30 21:49:58 | 映画[あ]
『YESTERDAY』
監督・制作:ダニー・ボイル
脚本・原案・制作:リチャード・カーティス
出演:ヒメーシュ・パテル/リリー・ジェームズ/エド・シーラン/ケイト・マッキノン

 ダサい風貌で全然売れないシンガーソングライターのジャック・マリク。もうやめようかと思っていたある日、ひょんなことから事故に遭う。目を覚ました時、世界は何か変わっていた。往年のビッグスター、超有名なビートルズを誰も知らない世界、でもジャックだけは知っている。ギターを爪弾きながらYESTERDAYを歌うと周囲が驚嘆した。「いい曲だ、いつ作ったんだ?」、「ビートルズ?誰それ?」みんなでからかっているのかと当惑していたジャックも次第に状況がわかってきて、これはひょっとするとひょっとするぞ・・・

 自分しか知らないビートルズナンバーを歌うたびに注目され始める。エド・シーランから電話が来る。「いい曲だ」あれよあれよという間に持ち上げられて熱狂的に注目を集めてしまうジャック。しかし、ステージで歌うジャックを意味ありげに見つめる人が現れる頃から、映画的にも新たな展開が期待される。

 エド・シーランが本人役で出演している。カメオ出演などではなくガッツリ出演している。流れる曲はほとんどビートルズナンバー。あちこちにビートルズにまつわる小ネタが散りばめられている。つい笑ってしまうシーンもいろいろ。スゴい人も出て来る。ビートルズファンなら見たほうが良い映画。

 ビートルズがいなかった世界なので、CDも無いレコードも無い楽譜もないiPadにも入ってない。ネットでググっても出て来るわけがない。そんな世界でジャックだけが知っている。だから自作として歌い放題?というわけだが、ジャックがビートルズを好きなイギリス人ミュージシャンだからと言って、全曲暗記しているわけではない。歌える曲でも歌詞はあやふやだったり、知っているはずなのに曲名や歌詞を思い出すには何かのきっかけが必要だったりと、そんな苦労も面白みのひとつ。

 そこでもし私がジャックの立場だったらと考えてみると、日本人だし、何も見ないで歌える曲なんてホントに《YESTERDAY》くらいで、《LET IT BE》も《HEY JUDE》も《HERE COMES THE SUN》もできれば歌詞カードがあったほうが助かる。つまり私ではこの奇妙な世界に放り込まれたとしても、何もチャンスを生かせずにタダの人で終わるだけという悲しい結末で、映画にもならないってことネorz

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『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』

2019-07-14 15:53:37 | 映画[あ]
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』
監督:ティモ・ヴオレンソラ
出演:ララ・ロッシ/ウラジミール・ブルラコフ/キット・デイル/ウド・キア
 
 前作(2012年)は「ナチスが月から攻めて来た」だったけれど、今回は「ナチスが恐竜に乗って攻めて来た」となっていて、インパクトが上がったのか下がったのかどっちだかよくわからん。前作は映画作成のためにファンから1億円のカンパが集まって、今回は1.5億円が集まったらしい。月の裏側とか地底世界とかトリケラトプスの馬車じゃなくて竜車とか何か見たことのあるような有名人とかスペースシップとか、いろいろなアイテムを寄せ集めて、炎上しそうな社会風刺を散りばめたブラックSFコメディ。ツッコミどころはいろいろあっても見なかったことにして、笑えると思った時は笑って、そうでない時はそれなりに見ていればマニアックに楽しめる作品になっている。私的には前作のほうが好印象ではあるけれど。
 
前作のチラシ
前作のチラシ
 
 
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『ヴェノム』

2018-11-04 18:49:29 | 映画[あ]
『ヴェノム』

監督:ルーベン・フライシャー
出演:トム・ハーディ/ミシェル・ウィリアムズ/リズ・アーメッド/スコット・ヘイズ/リード・スコット

 マーベル・コミックス、宇宙から来たキモ顔の寄生獣が大暴れするパラサイト映画。ミギーみたいなもんかな。人間と共生してどえりゃぁ力を発揮する。目的は地球を乗っ取ること。

 人間を喰うダークヒーローということで、最初はエグい顔なんだけれど、そのうちなんかお茶目な表情も出てきて、シリアス感が少しずつ薄れていく。結局、笑いを誘う小ネタも多発するオモシロ映画だった。

 初っ端に「エンドクレジットの後にも映像があります」なんて親切なキャプションも出て来る。それなのにエンドクレジットが流れ始めた途端に5人くらいそそくさと出て行った。よほど膀胱がはち切れんばかりのションヴェノムだったのだろう。

 出演者の氏名を見てたら「スコット・ヘイズ」と「リード・スコット」。「スコット」が苗字だったり名前だったり、外国人って自由だな。日本名で例えたら「佐藤一郎」と「斎藤佐藤」って感じでお笑い芸人みたいだ。

 中川翔子も日本語吹き替え声優を務めたらしいが、字幕版を見たのでしょこたんの声は聴かず終い。




これはしょこたん

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入江明日香展

2018-09-29 22:15:30 | 映画[あ]
「入江明日香展 - 細密のファンタジー -」@横浜高島屋ギャラリー

 銅版画家・入江明日香の作品を80点ほど展示する個展。銅版画というだけでなくコラージュ、水彩、墨、箔、胡粉などを駆使したミクストメディアの作品が並ぶ。ちょいちょい山口晃っぽかったりする所もあったり、細密でしっかりした筆致に、不可思議さ、かわいさもあり、変な猫キャラや小っさいおっさんたちががんばっていたりというお茶目な面も持ち合わせている。ミクストメディアでミクストワールド、いいじゃん。この展覧会は10月1日で終わり。10月3日から15日までは京都髙島屋7階グランドホールで開催。








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『エイリアン:コヴェナント』

2017-09-17 16:51:40 | 映画[あ]
『エイリアン:コヴェナント』

 監督:リドリー・スコット
 出演:マイケル・ファスベンダー/キャサリン・ウォーターストン/ビリー・クラダップ

 エイリアン誕生秘話!こりゃなんと!びっくりびっくり!みたいな映画。人類移住のため居住できる惑星オリガエ-6を目指すコヴェナント号が、ひょんなことから寄り道しちゃったりなんかしちゃったりしてからに、余計なお荷物を背負いこんでしまう、と言っても言い過ぎではないようなストーリー。

 2012年公開の『プロメテウス』の続編だって? あとから気づいたんだけど、そんなこと忘れて見に行った。プロメテウスでの伏線などがわからないとやや難解な場面もあるけれど、単体映画としてのストーリーはわかりやすい展開になっているので、この映画だけいきなり見ても問題なく楽しめると思う。

 のろのろしたことは嫌いだからと言って、エイリアンの成長速度そんなに早すぎていいのか魔法使いかって気分になる。でもそのせいでエイリアンの成長を待つまでもなく、生まれてすぐに即戦力として襲い掛かって来る奴らとの壮絶なバトルが繰り広げられるのだから、映画的にはまぁいいんでないかぃ。
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『THE BEATLES EIGHT DAYS A WEEK』

2016-10-12 20:01:36 | 映画[あ]
『ザ・ビートルズ ~EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』

 監督:ロン・ハワード

 社会現象までになったビートルズの歴史を秘蔵映像満載でお届け! リヴァプール、キャバーン・クラブの下積み時代から始まってエド・サリヴァン・ショー、ワールドツアーを経てアップルスタジオ屋上での最後のライブまで、いろんなシーンを捉えたビートルズの歴史を辿るドキュメンタリー。どこから拾ってきたのかわからないような、YouTubeで最低のクオリティを選んだときよりもボケボケの画質の映像もあったりするけれど、あっちもこっちもたんまりビートルズ。

 華々しく登場した途端に大ヒット、出す曲全部大ヒット、求められるままにライブに明け暮れる日々、アメリカ遠征、またもや大成功、ちょっと調子に乗りすぎてバッシング、それでも終わらぬ世界興行。溢れる歓声、悲鳴の嵐。もはや誰も曲を聴いてない。聴こえない。心休まる暇もない毎日、もううんざりだ、ライブはやめた、スタジオで自分たちの曲を作ろう、変わって行くビートルズ、それでもレコードは売れ続ける。出す曲全部が名曲なんて、そんなミュージシャン他にいるか?←いる!っていう人も多そうだけど。ビートルズの再来!なんて呼ばれるアーティストはちょこちょこ登場するけれど、なんだかんだ言っても結局、いまだに再来なんてしていないし。

 エンド・クレジットが流れて、終わりかと思ったら1965年のニューヨーク シェイ・スタジアムのライブ映像が30分ほど上映された。短いライブだけれど、その間に失神して運び去られる女性が多数、フィールドに走り込んで警備員に拿捕される人々多数。それを見たジョンが「あれまぁなんてこった!」。昔はシェア・スタジアムって日本語表記していたはずだけどいつから変わったのかな。
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『インデペンデンス・デイ リサージェンス』

2016-07-16 23:21:19 | 映画[あ]
『インデペンデンス・デイ リサージェンス』

 監督:ローランド・エメリッヒ
 出演:ジェフ・ゴールドブラム、リアム・ヘムズワース、ジェシー・アッシャー、ビル・プルマン、マイカ・モンロー

 リサージェンスは、蘇生、復活というような意味。人類が復活するのか、宇宙人が復活するのか、監督が復活するのか、映画が復活するのか、いろんなモノが復活するのかも。

 前作が1996年の作品、巨大な宇宙船が雲の中から出現するシーンやホワイトハウスを粉々に破壊するシーンはけっこう印象深かった。あれから20年、映画の中でも20年が経ったことになっている。リアルタイムじゃん。20年前と現在で兵器やテクノロジーが飛躍的に進歩したかどうかは言わなくてもみんなわかっている。携帯電話がかなり便利になった程度の変化だ。そんな地球に勢力アップした宇宙人が再来したら今度こそ勝ち目はないんだけれど、それでは映画にならない。

 しかし心配はゴム用。20年前に宇宙人から取り込んだスーパーテクノロジーによって、人類の軍事力は超絶に画期的な進歩を遂げたことになっているので、どんな巨大なヤツが押し寄せてきてもきっとダイジョブだぁ。ということだ! だから2016年のお話だとしても時代考証とかぜんぜん気にする必要はないのだ。安心感! 

 20年前に襲来した直径24kmの巨大宇宙船はパソコンからウイルスを送り込まれるという高等知能の持ち主であるはずの征服者にあるまじき負け方をしてしまったが、その報復として奴らがまたやってきた。それも全長4800kmの宇宙船に乗って・・・・・・・・・・ドットが多すぎる。

 日本列島より長いじゃんか。そんなデカいのならわざわざ地球に着地しなくてもデススターみたいに地球を破壊できるだろうに。でもマントルを燃料にしたいとか言ってたからまあしかたないか。

 ここまでデカくなるともうSF映画のスペースシップサイズ記録に挑戦したいだけとしか思えないのだが。そういう巨大な宇宙船の周りを蚊トンボみたいに飛び回る敵と味方の宇宙艇の戦闘シーンはすぐさまスター・ウォーズを思い浮かべてしまう。

 でもさ、いくらなんでも「フォースが君とあらんことを!」なんていうほど荒唐無稽な映画でもないだろう、なんだかんだ言っても2016年のお話だもん。巨大宇宙船が飛来するだけでじゅうぶん荒唐無稽とは言えるけど。

 さてホントにそうかな? お話はどんどん荒唐無稽に近づいて行くぞ。あれ? インデペンデンス・デイってこういう映画だっけ? とちょっと超不安になるくらいちょっと超不安である。続編やりたそうな意欲も満々、それも20年後の2036年なんて待たずに来年くらいに公開したがりそうだ。それでもし「インデペンデンス・デイ3 未知への飛翔」が公開されたら今度はたぶんスタートレックを思い浮かべるに違いない。
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『オデッセイ』

2016-02-13 20:41:45 | 映画[あ]
『オデッセイ』

 リドリー・スコット監督、マット・デイモン主演の宇宙関連映画。宇宙飛行士マーク・ワトニーはひょんなことから火星にひとり置き去りにされてしまう。ひょん!

 食料も水も限られている上、もし救助が来るとしても何年も先だ、こりゃ死ぬしかない! よし死のう! いやまて、それでは短編映画になってしまう。死ぬ前にちょっとだけがむばつてみよう! って感じの映画。

 何もない火星にひとりぼっちの映画って何かつまんなそう・・・って単純に思ってしまいがち。途中で寝ちゃったらどうしよう? なんて思っていたら寝る暇なかった。予想外に面白い。

 宇宙関連映画と言っても、バトルシップが出現したりジャミラが出現したりドロイドが失言したりするヤツではない。オデッセイと言っても2001年スペースオデッセイみたいな夢見がちな映画でもない。かなり現実的な知識とか科学とかを駆使したEテレみたいな真面目なヤツである。
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『インターステラー』

2014-11-30 20:05:14 | 映画[あ]
『インターステラー』

 監督:クリストファー・ノーラン
 出演:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケイン

 2時間40分くらいの長い映画。地球になんらかの不具合が生じたので、地球を救うために遥か宇宙の旅に出るという、美味しそうなSFムービー。現実的な宇宙旅行というだけの話ではなく、ブラックホールやらワームホールやら5次元空間やらという掘り出し物満載のやや怪しげな展開。そこに「超高速宇宙船の中の時間はゆっくり進む」という、相対性理論による浦島効果が加わり、父と娘の絆を絡めたストーリーに、SFファンが喜びそうな味のある人情劇を演出している。「2001年宇宙の旅」を彷彿させるシーンもあったり、物凄く機能的で不恰好なロボットまで出てきたり、何でそうなるのかと謎のまま終わったり。とりあえずSFファンにだけはオススメの映画である。
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『思い出のマーニー』

2014-07-29 21:07:29 | 映画[あ]
『思い出のマーニー』

 今年のジブリは米林宏昌監督作品。原作はイギリスの児童文学だそうで、ストーリー展開は原作通りかどうだか知らんけれど、舞台を北海道に置き換えて、違和感のない物語に仕上がっている。

 ぜんそく持ちの主人公アンナが転地療養のため、夏休みの間だけ、親戚の家に行くところから物語は始まる。海の見える風光明媚な環境でアンナの体力は回復していくのか、ということだが、アンナはぜんそく以外にも、治さなくてはならない心の痛みを抱えていたのだ。

 そんなアンナの前にマーニーと名乗る金髪の美少女が現れる。現れ方は観客にも実にわかりやすく、普通に近所に住んでいる少女ではないことは一目瞭然で、観客は「あぁジブリの世界が始まったな」と思いながら、この先どうなるのかとわくわくしながら見ることになる。

 そうは言っても、八百万の神々がぞろぞろ出てきたり、ドラゴンが飛んできてしゃべったりする物語とはちょっと違うソフト路線なので、怪物が登場しないと物足りない人にはどうかな、とは思うが、もともと児童文学ということで、良い子たちに見せてあげたいような、ちょっとホロリとする心温まる映画になっている。
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『永遠の0』

2013-12-28 21:07:45 | 映画[あ]
『永遠の0』
 
 原作:百田尚樹。ずいぶん話題になったベストセラーだが未読なので最後まで新鮮な気分で見られた。ゼロ戦のパイロットだったという血のつながった祖父宮部久蔵の存在を知り、どんな人だったのか調査を始める三浦春馬と吹石一恵。祖父を知る人々に会って話を聞くのだが、臆病者呼ばわりされたり、どうも評判のよくない話ばかりされる。血のつながった祖父なのだから立派な人であって欲しい。気落ちしながらも取材を進めるうちに、だんだんと祖父の本当の姿が見えてくるのだ。いったいどんな祖父だったのか? いったいどんな岡田准一だったのか? 刑事ものではないのに、謎解き追跡みたいなスリルもあり、ゼロ戦の空中戦も飛行機ファンが喜びそうな泣ける映画。エンディングのテーマ曲はサザンオールスターズの《蛍》

 どこのお宅にも探せば1機くらいはあるゼロ戦、うちにも4年くらい前に書店で買ったダイキャストモデルがあった。創刊号だけ買うパターン
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『R100』

2013-10-07 22:00:04 | 映画[あ]
『R100』

 松本人志 監督作品第4弾、どっかのデジカメの名前みたいな作品。R15指定だけどR100、100歳以下は入館禁止。R100とは100歳以上でないと理解できない映画という意味らしい。それでか、まだ100歳にはちょっと足りない私にはまだ理解できないかも。

 ボンデージ衣裳に身を包んだSMの女王様に痛めつけられる男(大森南朋)の話。club BONDAGEの扉を開けた時から妙な生活が始まる。club BONDAGEは銀座のあの奥野ビルが使われている。

 冨永愛、佐藤江梨子などの極上のSMの女王様が続々登場する、とはいえ、残念ながらエロいシーンは全然ない。映画はだんだん変な方向に進んで行くのは、松本ワールドの真骨頂で、ちょこちょこ黒い笑いも散りばめられているのは言うまでもない。丸呑みの女王様なんてもう女王様じゃねぇやぃ。

 私は『大日本人』の3枚組DVDを持ってるくらい松本作品のファンなのだが、この映画は名作か駄作かと問われれば、一も二もなく「駄作」と答えるだろう。ファンが見た場合は損はしないマニアックで遠まわしな金のかかったコントである。
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