碧き地平線の記憶

この小さき世界の中で

東京電力の正体 「前へ!―東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録」

2011-12-03 22:37:53 | Weblog
2011年3月14日午前11時1分
陸上自衛隊、中特防隊長、岩熊1等陸佐の乗る幌付きジープと、
4名の中特防103中隊員が乗った2台の給水車が、
3号機建屋の突然の、強烈な爆発音と猛烈な爆圧に、吹き飛ばされた。
隊員達は、この爆発時に、そこに居たのだ!

麻生幾 「前へ!―東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録」で、初めて知った。

その日、自宅のTV画面の中に流れていたニュースで、3号機の爆破映像は見ていたが、
その瞬間に、その建屋のすぐ裏で、自衛隊員が5名、作戦実行中、
吹き飛ばされていた事など全く知らなかった。
その後のニュースでも報道されていた記憶は無い。

この本を、立ち読みでも、図書館でもよいから是非、手にとって読んで欲しい。
政府の対策本部の無能、無知秩序、本当に信じられない。
こんな、ど素人大臣達が、自衛隊、ハイパーレスキュー隊員たち、そして
我々、国民の命を握っているのかと思うと、
怒りと情けなさと、悔しさと恐怖で、呆然となる。

そしてもっと許せないのが、東京電力という会社だ。
今回の事故は、事故ではない。
これは犯罪、それも許しがたき確信犯罪だ。
東電のやった事で、取り返しのつかない、計り知れない損失を、日本国民、国土、経済に与えた。

給水する場所は教えない、知らない。
放水する燃料プールの位置も分からない、教えない。
施設は、1週間以上、経過してやっと入らせる。
入っても各部屋は、一切、施錠して使わせない。
その間、自衛隊、救援隊は、24時間ずっと野外のコンクリートの上で作戦、行動していた!
それを黙認している、政府対策本部。

もどかしいので、とにかく読んで欲しい。
この国を支えているのは、誰かということが、分かる。