古民家っていいですね。個人的な趣味で言うとサウスアメリカのしかもずっとディープな民家が好きなんだけど、日本の農家の(特に納屋)の土と穀物と機械の油の混じった臭いにはどうしても惹かれるものがあります。僕の実家は農家ではなかったので多分親戚の家や友達の家で知らず知らず覚えたのだろうけど、ずっと昔からそうです。
きしむ引き戸を開けて、バリアフリーなんてこれっぽっちも考えていないような造りの敷居を超えて足を踏み入れると、一気に気持ちは20年も30年もの時を飛び越えていく。
角形の懐中電灯が欲しくてたまらない僕に「懐中電灯が赤ちゃんもったらあげるけんね」と言った大叔母さんの笑顔や種豚の柵を開けた友達の兄さん。僕たちはでかい種豚に追われて納屋の二階に駆け上がった。豚が柵内に戻るまで長い間僕たちはわら束に包まれた。親父の里には大きな納屋の二階には農具や武具など様々なものが雑然とあった………
臭いにはなんと多くの記憶がつまっているのだろうか。
きしむ引き戸を開けて、バリアフリーなんてこれっぽっちも考えていないような造りの敷居を超えて足を踏み入れると、一気に気持ちは20年も30年もの時を飛び越えていく。
角形の懐中電灯が欲しくてたまらない僕に「懐中電灯が赤ちゃんもったらあげるけんね」と言った大叔母さんの笑顔や種豚の柵を開けた友達の兄さん。僕たちはでかい種豚に追われて納屋の二階に駆け上がった。豚が柵内に戻るまで長い間僕たちはわら束に包まれた。親父の里には大きな納屋の二階には農具や武具など様々なものが雑然とあった………
臭いにはなんと多くの記憶がつまっているのだろうか。