恒川光太郎はいいですね。「夜市」もよかったし、この「草祭り」も本の世界観にいい具合に引き込まれて、迷宮感を味わえました。コミックで言うと「虫(字が出ません)師」の読後感に近いですかね。でも今回特にいいのはカバーデザインです。異国情緒がある町並みに窓から漏れる白熱球かアーク燈の暖かみのある光、でも人影は全くなく誰のための街だろう!?懐かしくもありモダンでもあり、古くささも十分ある。私の好きな大正時代のエッセンスを詰め込んで、今風に表現したらこんな感じかなとしばらく見とれていました。
ちなみに今は「南の子どもが夜行くところ」の中頃です。