"FOR THE CUSTOMER"

創業120年の建設会社「今西組」の六代後継者が あなたの”いいね”を築く!

ゴールに向かって

2007年11月19日 17時33分46秒 | Weblog
先日、「戸田マラソン」という埼玉県戸田市主催の催しに参加した。
こういう類の参加は、実は初めてである。
「10㌔の部」。
初めてにして周囲からは「完走がやっとだろうな」と叱咤激励された。
出走、10時10分。
スタート地点近くに足を運ぶと、ゴール付近のトラックには、「2㌔ファミリーの部」の出走者がもうもどってくるというアナウンスが流れていた。
足をつらないよう、準備体操をしながら待つ。
「ファミリーの部」が戻ってきた。
先頭走者は、兄弟のペアだった。
後のインタビューを聞いたが、どうも年齢差が15を超えていたようだ。
とはいっても上の子で22歳という。早いのも当然かな。
そして木陰から二番手が戻ってきたのが見えた。
お父さんと、息子さんのペア。
がっちり手をつなぎながら走っている。
一心不乱に。
お父さんも必死な形相ならば、息子さんも周囲が見えていない模様。
実はトラック内には結構の参加者と見物客でごったがえしているのだ。
まさか、親子といえども、手をつないで走ってくるとは思わなかった。
この親子の併走を見た途端、感動で涙が出そうになった。
おそらく、この大会を目標に練習を重ねていたのだろう。
おそらく、なにか親子で重大な約束をしているのだろう。
この大会で走ることを通じて、すごく大切な何かを、誰かに伝えようとしている、そういった気迫が、私の胸に波動砲のごとく飛び込んできた。
みなさんは、ご兄弟や親子で手をつないだこと、最近ありますか?

「年月を経て」「おっとり」

2007年11月06日 19時22分43秒 | Weblog
◇忘れてはいけない、こと。
先日、テレビに森ビルの社長が出演しておられた。
六本木ヒルズの再開発に10年強。
赤坂の再開発に約10年。
「年月を経」た地元住民との折衝と投資。
ある森ビル社員の方は言っていた。
「一年半経て、やっと門でお茶を出していただきました」
社長は営業マンの心得をこう説いていた。
「百の理屈を言うよりは ひとつ相手の身になってみることだ」
当社とは事業の方針こそ違うが、はっとさせられる言葉として私の心に飛び込んできた。
私は、どうも、理屈っぽい。
親身になって相手の話を聞くという基本。
忘れてはいけない、こと。

◇「今西組さんは、「おっとり」してますね」
最初はとても考えさせられる一言だと解釈した。

ある当社の現場の定例会議に参加した。
工事現場が着工すると、設計監理、施工者、施主、三者がでそろう「定例会議」という打合せを現場事務所にて実施する。
作業工程や施工図、仕様の承認、特注品の製作期間の確認等、工事に関する決め事をがつがつと決めていく。
現場においては、所長 が 社長 である。
所長は、いったん現場に入ると、そうは会社に戻らない。
工期が長く、現場での日常業務に擦れてきた所長、所員は、会社と距離を感じるようになるものだという。
私も実際現場にいた頃「会社って一体なんだろう」と思っていた。
目前の「築く」作業に只々明け暮れていた。


帰り、設計事務所の所長先生が、電車のなかでふとおっしゃった。
-------------------------------------------------------------------
○「今西組さんは、「おっとり」してますね」

●「それは、ちなみにお聞きしたいのですがマイナスの意味ですよね?」

○「決してマイナスという意図ではありませんよ。」
-------------------------------------------------------------------
当社はあらかじめつくった商品を売ってるわけではない。
お客様と契約してからつくり始める。
お客様にとって、これほどリスキーなことはない。
ブランド力や、信用や、伝統や、技術力、巷の噂など、施工業者を選ぶ理由にそうは選択肢がないと思われる。
当方として、まず行うべきは、会社をいかにアピールするかだと思う。
伝統か。実績か。誇るべき所長の持ち味か。
契約から、完成・引渡しまで、長い間、お客様とふれあえる時間がある。
その時間の使い方次第で、いいほうにも、悪い方にも転がる。
色々な意味で、ゼネコンというのは、
一言で表しやすいのかもしれない。

(写真=京都・清水寺の「懸造」(かけづくり)と呼ばれる柱)

背負うも、気負うも、請負にあらず。

2007年11月02日 18時45分58秒 | Weblog
先日、江戸城付近の散策に出歩いた。
現在では天守閣はないが、「天守台」とよばれる礎が築かれている。
石が積み重なっている。
当時の「縁の下の力持ち」達の汗の結晶。
「何人か事故にあってるんでしょうね」と思慮深い隣の方。
歴史も積み重なっている。
うちの会社の歴史もこうなんだなあ。
心に浮かぶは先人方の110年の歩み、目で見る石垣と重なり合って見える。
絶対崩さない。
少しずつ、着実に、
お客様の「いいね」を築く。
それだけ。